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多動衝動性の強いADHD症状がある子の育て方 〜脳の発達と基本的な対応〜

 
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こんにちは(^ ^) 以前は小学校で教員、現在は放課後デイサービスで働いている、ともはると申します。 このブログは、私が長年子どもと関わり学んだことを紹介しています。 全国の人に「子どもと関わる仕事の楽しさ」を伝えることが目標です!
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困ってしまう子

学校や塾の先生や親御さんなど目の前の子どもと接している時に、最も困ってしまうのが、

 

  • 言うことを聞いてくれない
  • 喧嘩をする
  • 周りと一緒に動けない
  • 突然関係のないことをする

 

などの多動・衝動が強い「やんちゃ君・やんちゃ姫」な子どもたちです。

近年は発達障害という概念も広まってきて、ADHDという症状が理由であることも知られてきています。しかし、色々理由はあれども、結局どう対応して、育てていけばいいのかわからない、という困り感は多くの方が持っています。

 

ここでは、多動・衝動性が強い子を育てる時の基本的な考え方を紹介します。

 

我慢する機能が3年遅れている

まず、多動・衝動性が強いADHDの子どもたちは、そもそも脳の「我慢する力」の発達が2〜3年遅れて発達することが知られています。

 

緑:定型発達の子(発達障害のない子) 青:ADHD症状のある子

(→参考HP)

いくつかの研究から、ADHD症状のある子は脳機能の一部(「我慢する力」)の発達が2〜3年遅れて発達することがわかっています。

 

上の図のように、定型発達の子(いわゆる普通の子)は、「我慢する力」が5歳頃から発達し、8〜9歳程度でほぼ大人と同じレベルになります。

しかし、ADHD症状のある子は、定型がったつの子より遅れて11〜12歳ごろに追いつきます。

 

全ての子に適応はできませんが、より多くの割合の子が上図のように成長します。実際に、小学校5〜6年生になると、多動・衝動性は落ち着き、周りに合わせることができるようになります。

 

つまり、多動・衝動性が強い子は、周りより2〜3年程度、行動幼いだけで、脳の発達が追いつけば周りと変わらなくなるのです。

 

できないことで叱られると二次障害になる

 

そもそも、周りに合わせるのが難しいことに理解をされないと、

  • 周りに合わせなさい!
  • じっとしなさい!
  • なんで喧嘩するの!

と叱られてしまいます。

 

しかし、できない原因は、脳の発達の遅れのせいなので、叱られても行動は改善しません。

そのまま叱られ続けると、自己肯定感の低下や過度のストレスにより、周囲との喧嘩や器物破損(最悪の場合、犯罪行為など)などの二次障害を発症する可能性があります。

 

よって、5〜10歳(年中〜小学校4年生)ぐらいまでの間の多動・衝動性が強い子どもは、適切な行いを指導すると同時に、11歳(5年生)ぐらいまで待つことが大事になるのです。

 

「周りと同じようにできないから叱る」という行為は、基本的にその子にとってマイナスにしかならないのです。

 

叱らないで、動かす

ここでの問題は「そうは言っても、迷惑な行動はやめさせなければいけない」ということです。

 

確かに「待てばいい」と言われても、学校の先生は授業をしなければいけないですし、親御さんは周りの迷惑にならないよう躾をしないと世間体が悪くなるばかりです。

 

よって、脳の発達が追いつく11歳ごろまでは「叱らずに、周りに合わせたり、動かしたりする方法」が必要になります。

 

以下では、いくつかの方法を紹介します。

 

①先に教える

 

脳の我慢する力の発達が遅れていると言っても、周りより低いだけで「我慢する力」自体はあります。

よって、

「今から電車に乗るけど、電車の中では他の人もいるから騒いじゃダメね。」

というように最初に教えておけば、ある程度我慢することができます。

 

あるいは、

「漢字スキルの25ページをやったら終わりです」

のように、ゴールを教えると余計なものに気をとられることなく、集中できる可能性が上がります。

 

②周りについていかせる

 

周りの子と同じようにできなくても、周りと同じようにマネをすることはできます。

 

授業が始まっても、外を見て席につけないのであれば、授業を始めてしまいしょう。

そうすれば、周りを見て席について周りをマネし始めます。

 

うまくおもちゃの片付けができなくても、周りの子どもと一緒に片付けてしまいましょう。

周りを見てマネして、一緒に片付けてくれます。

 

発達が少し遅れているのであれば、ハードルを下げて「マネをさせる」というところから始めてみましょう。

 

③当たり前のことを褒める

 

定型発達の子にとって「当たり前」のことでも、ADHD症状のため発達が2〜3年遅れている子にとっては「当たり前」のことではありません。

 

よって、

「玄関で靴を揃える」「友達と仲良くできた」「時間を守れた」「廊下を歩けた」

このような「当たり前」の行動はどんどん褒めましょう。

大人にとっては当たり前でも、その子にとっては当たり前ではありません。

褒められると嬉しいので、「次もちゃんとやろう!」と思ってその子なりに頑張ってくれます。

 

なお、「褒めるところがありません!」という人もいます。

そういう人は、言いがかりをつけるように褒めましょう。

 

  • 晴れたら「Aくんが笑顔だから晴れたんですね!」
  • 雨が降ったら「Aくんが、恵みの雨を振らせてくれました!」
  • カミナリが降ってきたら「カミナリってかっこいいね!Aくんみたいだね!」
  • 何もなければ「Aくんがいるから、今日も平和ですね〜」

 

褒めるのに理由などいりません。言いがかりをつけるように褒めてください。

 

多動・衝動性が強い子は多くの場面で怒られてしまいます。100回怒られたら、何もかも嫌になるのは当然です。しかし、100回怒られも、300回褒めてあげれば、叱られるのは、4回に1回(400回中の100回)ですからダメージは少なくて済みます。

 

人は生きているだけで褒められていい存在なのです。

「先生バカみたいだね〜」と言われながら、笑顔で褒めてあげましょう(^ ^)

 

終わりに

多動・衝動性が強い子は、どうしても目立ちます。

しかし、その子自身に何も悪いことはありません。焦らず、育つのを待ちましょう。

 

大人だって、先に出世していく同期の仲間を見るのは辛いです。

しかし、焦らず成長を待って、実力がついてくれば、そのうち立派な戦力となって活躍してくれます。

 

多動・衝動性が強い子は「大器晩成」タイプなのです。

大人は暖かく見守ってあげましょう(^ ^)以上です!

 

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