特別支援教育を学ぶことの良さ 〜感受性と客観性〜

最近、特別支援教育を学ぶことの重要性が広まってきました。
公立学校の研修でも「特別支援」「授業のユニバーサルデザイン」「インクルーシブ教育」などをテーマで行われるケースも増えてきました。
しかし、授業が直近で迫っている、英語、道徳、プログラミングなどが優先され、特別支援教育は後回しにされてしまうケースは多いです。
ただし、現場での重要度を考えると「特別支援」を必要としている先生は多いと思いますので、今回は「特別支援教育を学ぶ良さ」について書いてみようと思います。
子どもを客観的に見ることができる
特別支援教育を学ぶメリットは、「子どもを客観的に見る力」が育つところだと考えています。
教育は先生の愛情や思い、あるいは過去の経験を反映させてしまう傾向が強いです。例えば、金八先生やGTOなどテレビで見られる先生は、熱い想いと子どもに寄り添う姿勢を持った教師ばかりです。
もちろんとても大切ですが、それゆえに自分の常識の範囲外にいる子に対して理解が及ばず対応を放棄してしまう。あるいは、理想との違いに悩んで心を病んでしまう先生もいます。
もし、感受性が高く、子供の気持ちを感じ取る力が高い先生であればよいでしょう。しかし、私を含めて一般的な感受性しかない先生では、どうしても理解しきれない子供が存在してしまいます。
一方、特別支援教育は、
- 体の発達
- 心の発達
- 脳の発達
など視点を絞って科学的なアプローチで子供を見ます。
今まで感じ取れなかった子供の言動を、予想し対策を打てるようになります。
感受性によらない
これは、自分の感受性(=センス)によらず、知識によって子どもを見ることになります。
よって、どの子も平等に客観的に見る力が育ちます。
今まで「愛情」や「心」的なアプローチがメインだった教育界には、対応できず見捨てられてきた子供たちがいます。
- 行動面でトラブルが多い子は、「性根が腐ってる」と言われる
- 勉強の苦手な子は、「怠けている」と言われる
このように、理解できない子は心の問題にされてしまうケースが多々ありました。
「客観的に子どもを見る力」は、表面に現れない子供の課題を把握することができます。
- 心のアプローチで見る目
- 科学的なアプローチで子供を見る目
2つの目を持つ教育者は強いです。
だから特別支援教育は全ての教育者に学んで欲しいし、スタンダードになって欲しいです。
全ての先生に学んで欲しい力
私は、この客観的なアプローチで子どもを見る目を日々鍛えています。それは、私自身が子どもへの感受性やセンスがない人間なので、その足りない力を補おうとした結果です。
そして、特別支援を学ぶほど、今まで見えなかった子供の姿を見ることができました。
これは、もし「子どもへの感受性が低い」「気づかないことが多い」と悩んでいる先生方には、特別支援教育の視点は大きな力になると思います。
また、センスと相反する力ではないので、確実に全ての教育者の力になるはずです。
ぜひ一緒に学んでいきましょう(^ ^)
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※第2版がでました(^ ^)