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保護者対応で意識していること 〜「傾聴」にこだわりすぎない〜

 
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こんにちは(^ ^) 以前は小学校で教員、現在は放課後デイサービスで働いている、ともはると申します。 このブログは、私が長年子どもと関わり学んだことを紹介しています。 全国の人に「子どもと関わる仕事の楽しさ」を伝えることが目標です!
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偏った保護者対応

保護者対応では「傾聴」が大切と言われます。

 

相手の悩みをしっかり聞いて、「何に悩んで、どうして欲しいのか?」を把握する。

そして相手が冷静になったところで、現実的な打開案を双方すり合わせていく。

そんな対応を私も研修でよく聞きます。

 

私はこのような「傾聴」を主体としたコミュニケーション方法は、有効な人も多い一方で、逆に関係を悪化させてしまう保護者にも一定数出会ってきました。

だから、私は「傾聴」に偏りがちなコミュニケーションに関しては、視点を変えた方が良いんじゃないかな?とよく思っているので、今回はそんな話を書いてみます。

 

「傾聴」のメリット、デメリット

 

傾聴が有効に働く場面には、いくつか条件があります。

 

1つは、元々「こうしたい」という自分の意見を持っている人であることです。

「自分はこう思う、けど正しいかわからないし、間違ってたらやだ」

そんな思いを持つ人なら、傾聴し話を聞く中で、意見を整理し、客観的な意見を添えつつ、背中を押してあげる、というアプローチが有効になります。

 

そもそも、多くの相談者は自分である程度の答えを持っています。

だから、それを傾聴する中で、自分の意見が整理されるから、相談者はすっきりすることができます。

 

2つ目は、相談者が現実的に解決できるリソースを持っている場合です。

「人に頼ると迷惑ではないか?」という悩みであれば、積極的に頼ることを後押しすればいいですし、「夫が家事に協力してくれない」という悩みなら、傾聴しながら夫婦での話し合いを後押しすればいいです。

 

しかし、

  • 「うちの子は情緒不安定で、毎日パニックが起きてどうすれば良いかわからない」
  • 「ADHDの息子が、家庭で言うことを聞いてくれない、どうすればいいかわからない」

このように、課題に対して解決に繋がるリソースを本人が持ってないケースでは、どんなに傾聴をしても、課題が解決しないので意味はありません。

 

他にも、「子育てが大変で死にそう」という人に、「悩みを共有して楽になりましょう」という提案をするよりも、具体的な人手を増やすサポートを紹介したり、一時的に子どもを預かり休憩時間を得れる環境にした方が、確実にニーズにかなっています。

 

このように、相談者に解決のリソースがないケースでは「具体的な支援策」が必要であり、「傾聴」ばかりだと「あの先生は何もわかってない!」とただ関係が悪化するだけの結果になります。

 

この相談ケースで重要なのは傾聴よりも「課題把握の力と提案力」です。

 

私の場合

私ならどうするのかといえば、保護者の状況に合わせて話し方、聞き方を変更します。

 

例えば、明確な悩みと相談内容を持っている保護者の方であれば、傾聴しつつ、保護者の方の気持ちを後押しします。

余計な自分の意見などは、かえって思考が混乱するので挟みません。

 

一方で、保護者自身も困ってはいるが、何を相談していいのかわかっていない、というケースもあります。

「うちの子が、家で暴れて、学校のことも何も話さない。どうしたらいいのか?」

のように、問題点も解決策も見えていないケースでは、まずは状況把握と、子どもの状態のすり合わせから入ります。

その上で、保護者も自身も見えていない課題を明確に提示して、私(先生)と保護者が双方何をすれば良いか提案します。

 

 

このとき大切なのは、「保護者自身が気づいていない課題を示す」ということです。

「そんなことできない!」と言われそうですが、例えば医師の問診などは「患者が気づいてない原因」を明らかにするために行います。客観的な視点で見れば、気づくことは十分可能です。

 

同時に、メンタルが追い詰められている保護者との関係性構築には、この「気づいてない課題を見つけ共有する」という提案が、個人的には最も効果的だと考えています。

(有名な「ジョハリの窓」の心理学の効果のような感じです。)

 

この関係性ができれば課題解決は確実に進みますし、最低限、関係の悪化は防ぐことができます。

 

私は、発達障害や二次障害など困難を抱えた子を担当することが多いですが、このような子は保護者自身も子育てに悩んでいるケースは多いです。

ケースによっては、メンタルが追い詰められて学校を責めたり、クレームをいれることが日常になっている保護者の方も存在します。そのようなケースでは、特に「傾聴」などを重視してしまうと「あの先生は何もわかってない!」とクレーム行動がエスカレートすることが多いです。

その結果、生まれるのがモンスターペアレントという存在です。(私自身好きな言葉ではありませんが、便宜的に使わせていただきます。)

 

よって、状況把握をした後は、

  • 保護者が気づいていないポイントの整理
  • 保護者への提案

この2つを私から先手を打って出します。

なぜなら、こちらから先手を打って解決策を提案するから、「今までと違う」と感じてくれるのでクレームが止まります。メンタルが悪化している状態の保護者の要求を飲んでしまうと、もっと!もっと!と要求がエスカレートしてしまいます。

 

また、保護者自身が何が原因なのかわかっていない状況での提案なので、要求を飲んだら「やっぱりわかってない!」と信頼関係が徐々に崩れていきます。

 

モンスターペアレントへの対処の基本は、先に先手を打って提案して信頼を得ることです。

「問題点はこれで、このように対処しようと思います」と曖昧な状況に、先手を打って解答を作ってあげるから「この先生はわかってくれている!」と信頼して大人しくなります。

 

「傾聴」に偏りすぎた多くの現場では、間違った対応をしてモンスターペアレントが悪化してしまうケースをよく見ます。

あくまで「傾聴」は1つの手段であることを認識して、保護者対応は考えていく必要があるでしょう。

 

終わりに

 

大学の心理学の授業で「来訪者中心療法」の考え方を必ず習う影響か、どうしても教育現場の保護者対応は傾聴主体になりがちです。

しかし、傾聴はあくまで手段の1つであり、どんな保護者にも有効というわけではありません。

その状況にあった対応ができるように、様々な関わり方を覚えておくことも重要です。

 

そして、一番大切なのは「保護者も先生も子どもの幸せを願っている」ということです。目的は同じなので、協力関係を築いていくことで必ず子どもたちが育つ環境は良くなっていきます。

一番の目的を忘れることなく、日々行動していきたいですね!

 

以上です!1つの意見ですが、参考になれば幸いです(^ ^)

 

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