褒められるのを嫌がる子への対応 〜文化アプローチとソーシャルスキル〜

目次
褒められると嫌がる子
思春期になると褒められると嫌がる子が増えてきます。
先生に褒められても「目立つからやめて!」と嫌がったり、大人そのものへの不信感がたまっているケースもあります。
こんな時どう対応しますか?(^ ^)
子ども同士で褒める
様々な対応がありますが、基本は子ども同士で褒める文化を作ると良いと思います。
大人から言われたら嫌な顔をしても、友達であれば、自然と受け入れることができます。
友達同士で褒める文化を作ることで、
- 承認場面が増える
- 自己肯定感が上がる
- 穏やかになる
とプラスの相互作用が増えていきます。
褒めるのが苦手な子
このような友達同士で褒める文化を作りたいと思った時に、意外とネックになるのが「褒めるのが苦手な子」です。
無邪気に友達を褒めてくれればいいですが、
- 少し捻くれている子
- 自己肯定感が低い子
- 他人とうまく関われない子
など、そもそも友達や他者に対して積極的でない子は「友達を褒める」という行為が苦手です。
また、「自分が褒められて嬉しくない」という状態になると、
「相手を褒める」=「相手に嬉しくないことをする」
という方程式も成立してしまうので、なかなか友達を褒めなくなる子もいます。
そのような子にどう教えればいいでしょう?
「先生も褒めなさい!」
教え方は色々ありますが、「友達のいいところを褒めることは大切ですよ(^ ^)」と直接教えて行動できる子はいいでしょう。
一方で、先生のアドバイスを受けても行動しない、あるいは受け入れない子も多いです。
そのような子には私は、「先生も褒めなさい!」というワードを使います。
例えば、
先生「Aくん、髪型変えた?似合ってるね」
Aくん「うん・・・」
先生「・・・先生も褒めなさい!」
Aくん「どういうこと?」
先生「人がなんで褒めるか知っているか?」
Aくん「・・・知らない?」
先生「自分も褒めて欲しいからです!自分の褒めて欲しいとこに気づいてくれないから、褒めて話題に出してるんだよ!だから、褒められた時は『先生もかっこいいですね!』って返してあげると喜ばれるんです(^ ^)」
Aくん「そういうもん?」
先生「そういうもんです!褒め返してあげような(^ ^)」
というような会話をして、「褒め返す」という行為の大切さを教えます。
元々自己肯定感の高い子は、友達を褒めたり認めたりすることに抵抗は少ないです。
よって、褒めるのが苦手な子に「褒め返し」という方法を教えてあげることで、集団内の承認場面が今までの倍になるので、空気がどんどん変わっていきます。
終わりに
このようなソーシャルスキルは小さな技術ですが、交流場面が減っている現代では、身につけないまま成長する子は増えています。
よって、大人からコツコツ教えてあげることが大切なります。
一例ですが、参考になれば幸いです(^ ^)
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