ZOOM講演会の満足度を上げる8つの使い方 〜授業のノウハウを講演会に転用してみた〜

目次
ZOOM講演会
コロナウイルスの影響により、現在会場型の講演会ができなくなり、代わりにオンラインツールを使った講演会が増えています。
その中でも、最も使われているツールがZOOMです。
一時期セキュリティが不安視されましたが、パスワードのシステムを取り入れるなど、ここ1ヶ月でかなり改善されています。
また、他のオンラインシステムと比べても圧倒的にスムーズに繋がれますし、大人数でもミーティングができるので、やはりZOOMが一番かと思います。
今回は、私がZOOMで講演会をする中で身につけた「ZOOM講演会の満足度を上げる8つの使い方」を紹介します(^ ^)
授業のスキルを転用
私の講演会ノウハウは、全て教員時代に学んだことが原点となっています。
講演会と授業は全く違うイメージがありますが、
「相手に伝わったかどうか?」
を意識するという意味で、共通点が多々あります。
以下では、授業から転用したZOOMの講演ノウハウを5つのポイントにまとめました。
①狙いを明確にする
最初は、「講演で伝えたい内容を明確にする」ということです。
これは会のテーマにも関係しますが、例えば私は「発達障害」というテーマで企画した時は、「発達障害」の話を参加者の方は聞きたいと思っています。
よって、話す内容は発達障害とそれにまつわる情報、あるいはエピソードのみに絞ります。
一見当たり前ですが、参加者のニーズと関係ない話をして時間を無駄にしている講演会は多いです。
参加者は時間を割いて来ているので、満足して帰っていただけるように狙いを明確にして内容を考えましょう。
②情報は絞る
講師は良かれと思い、ついたくさんの情報をスライドに載せてしまう傾向があります。
しかし、情報は多いほど、参加者が注目するポイントがわかりにくくなります。
よって、スライドに掲載する情報は1〜2つまでにして、細かい情報は口頭で説明しましょう。
そうすれば、参加者は資料を見ながらポイントを意識して聞けるので、結果的に満足度が上がります。
その他にも、
- スライドを表示している時は、話す内容にカーソルを合わせる
- テーマ以外の余計なことは喋らない
- 説明はスライドに書いておき口頭指示は簡単にする
などの工夫があります。
③講師は早口で喋る
参加者の人にわかりやすくしようと、ゆっくり話す講師の人を見かけます。
しかし、話を聞くという受け身な状態で、ゆっくり話されると、参加者の集中力はどんどん落ちていきます。
よって、講師は早口になる意識で話した方が、参加者は聞き逃すまいと集中して聞いてくれます。
そして、もし聞き逃した〜という方がいても、後に「聞き逃したところはありませんでしたか?」と質問タイムを定期的に設け、フォローアップした方が全体の満足度は上がります。
④講師は喋らず、参加者に活動してもらう
これは私が、講演会で最も意識しているポイントです。
「講演会なのに講師が話さない」というのは矛盾しているように感じますが、人は主体的に自分から活動した方が記憶に残りやすくなります。そして、講師が一方的に喋る講演ほど、参加者は眠くなってしまい満足度は下がってしまいます。
反対に考えれば「講師が喋らないで、参加者の方が主体的に動く時間を最大化する」という意識で講演を作ることで、参加者の理解度が上がり、満足度が上がっていくのです。
とは言っても、難しいことはありません。
例えば、
- 講師の説明箇所をクイズにして、答えをチャットに書いてもらう
- 質問して手をあげてもらったり、ジェスチャーをして体を動かしてもらう
- 資料は、まず参加者に気づいたことを考えてもらい、チャットに書き出してもらう
- 振り返りタイムを作ってチャットに書き出してもらう
- 2〜3人のブレイクアウトルームを作って、感想を共有してもらう
- 質問タイムを作って、チャットに書き出してもらう
- 課題を提示して、解決策をブレイクアウトルームで話し合ってもらう
などの活動を、講師が伝えたいことを参加者が主体的に参加して理解できるように組み合わせていきます。
ZOOMは、チャット機能、ブレイクアウトルーム、アンケートなどの主体的に参加できる機能が多いので、この点でも優秀です。
これは慣れも必要なので、トライ&エラーを繰り返すことで上達していきます。
⑤空白を作らない
人は「何をしていいかわからない時間(=空白)」ができると、思考が止まって集中力が途切れてしまいます。
(暇な時間ができると、子どもは一瞬で遊び始めますよね笑)
同じように、最初に何をするのか予定をしっかり示しておきます。
例えば、参加者の方に、
- 自己紹介
- 講演(途中で休憩あり)
- 質疑応答
- 写真撮影(ZOOM画面をスクショ)
- アンケートに答えた人から終了
と、最初に伝えておきます。
そうすると参加者も見通しが持てるので、落ち着いて参加できます。
あるいは、
「では、この表を見て気づいたことを資料に書いてください。書けたらマイクをオフにしてください」
と指示をしておけば、全員のマイクがオフになったら、全員終了とわかりますので、1人ずつ意見を聞いていく、などの展開ができます。
(ここで5分でやりましょう、と時間で区切ると終わってない人が不満をもってしまったり、逆に早く終わりすぎて、よくわからない時間が生まれます。)
「参加者が何をするのかわからな時間を生まないためにはどうすればいいか?」
を考えて取り組みましょう。
⑥時間を守る
シンプルですが、時間を守ることは大切です。
講演の時間は何分と決まっているのであれば、その時間に追われるように余裕をもって作っておくことが大切です。
私は、講演時間の2/3のスライド数を目安に作っています。
- 60分→スライド40枚
- 90分→スライト60枚
- 120分→スライト80枚
講師が伝えたいことを詰め込みたいのはわかりますが、限られた時間の中で伝えられることに絞りましょう。
もし、もし疑問があれば参加者から質問してくれます。
それに講師から言うよりも、質問に答えた方が、より満足度が上がります。
⑦質問をしやすい場を作る
ZOOMを使った講演会の大きなメリットは、参加者からの質問を引き出しやすいことです。
これはチャット機能があるため、集団の中で挙手する会場型の講演会よりも、圧倒的にハードルが下がるからです。
よって、参加者の疑問に剃って情報提供をしやすいので、満足度の高い講演会を作りやすくなります。
とは言え、参加者が質問が苦手な人もいるので、質問をしやすくする工夫は大切です。
例えば、「会のスタッフが率先して質問を入れる」と安心して質問しやすくなります。(要はサクラです笑)
あるいは、「今までの内容を振り返る時間をとる」ことも重要です。
質問はありますか?と突然聞かれても考えがまとまらない人は多いです。
私は、
- 話した内容を振り返る
- ブレイクルームで2〜3人でアウトプットをする
- 質問をチャットに書いてもらう
という流れにすることで、参加者一人ひとりが質問を書きやすくしています。
⑧ カメラをオン・オフは自由
ZOOMで講演会をしていると、カメラのオフにして画面が真っ暗にしている人がいます。
話す立場としては、参加者の顔と反応を見ながら進めた方がやりやすいので、「カメラはオンにしてください」としている講演会も多いです。
しかし、オンライン講演会のメリットは、自宅にいながら参加ができることです。
せっかく、自宅にいながら気軽に参加できるのに、「カメラをオンにしてください」と強制してしまうと、服装や外見、子ども・家族の乱入など気にすることが増えて、集中できなくなります。
カメラのオンとオフは自由にして、気軽に参加できる環境づくりが満足度につながります。
終わりに
以上、「ZOOM講演会の満足度を上げる7つの方法」でした。
なお、今後もZOOM講演会を続けていく中で、新しいやり方が増えていくと思うので、このページはどんどんアップデートしていこうと思います。
以上です!参考になれば幸いです(^ ^)
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