【授業案】3年光村国語 「言葉で遊ぼう/こまを楽しむ」 〜狙いに沿ったシンプル授業〜

目次
言葉で遊ぼう/こまを楽しむ」
教材感
「こまを楽しもう」では、説明文を
- 「段落」
- 「問いと答え」
- 「はじめ・中・終わり」
などの「説明の工夫」を使って『いかにわかりやすく書かれているか』を学習する教材です。
説明文の学習は
- 文章を読んで説明の工夫の理解する
- 理解した工夫を使って説明文を書く
この流れが王道ですので、知っておくと便利かと思います。
本時のねらい
【読】「段落」を理解し,その内容に基づいて,文章全体の構成を理解している。
用意するもの
書く段落の1文目が書かれた画用紙(orパソコンで印刷したもの)
書く段落の写真をA4で印刷しておいたもの
(上2つをテープでくっつけておきます。)
本時展開
⓪導入
- 漢字ドリル
- ミニテスト
- 1分間スピーチ
- 暗唱
など、国語授業の常時活動を行う。
(時間がなければ省略)
①めあて(2分)
先生「前回まで『言葉で楽しむ』を読みました。目標は『まとまりをとらえて読み、かんそうを話そう』でしたね。」
単元目標を掲示する
※単元目標は毎回掲示するので、模造紙などに書いてすぐに掲示できると良い
(子どもはノートには書かない)
「今日から『こまを楽しむ』に入ります。
説明文を勉強する時に最初にすることはなんだったかな?」
子「説明の工夫を見つける!」
先生「よく覚えてました!では、今日のめあてを書きましょう。
『せつ明文のくふうを見つけよう。』と書きます。」
(板書する前に、言葉で書く内容を示し、視覚と聴覚で情報を示す。)
「書けた子は、『こまを楽しむ』を読んでいます。」
(終わった子が出たら、何をするかまで指示しておく。)
②学習の見通し(3分=計5分)
先生「説明文の工夫って何があったかな?」
子「段落!」「はじめ・中・おわり!」「問いと答え!」
→板書
③「段落」の確認⑴(10分=計15分)
先生「段落から確認します。
段落は『1マス空いているところ』から始まるんでしたね。
では1マス空いているところに◯を書いてください」
「書けたら、班で◯の数を確認します。」
(細かくグループ活動を入れると、集中力が切れることなく授業に参加できます。)
先生「段落はいくつですか?」
子「8つ!」
先生「では番号を書きましょう。」
※段落の最初の指導単元なので、はじめから番号を振らせずに、まずは空いているところに◯を書いて確認させる。
その後、◯の数を確かめて番号を振らせることで、間違えた子が書き直すことがなくなります。
④「段落」の確認⑵(5分=計20分)
(ランダムに1文目が書かれた紙を出す)
先生「この文は何段落でしょう?」
子「4段落!」「2段落!」・・・
(答えたら掲示していき、8段落まで繰り返す。)
(子どもは、教科書の1文目に注目して読むようになる)
※
途中で誰でもできる活動を入れることで、手を上げやすくなります。
そして発言が苦手な子に答えさせることで、成功体験になります(^ ^)
また掲示は、挿絵と文章を両方掲示し、子どもに理解しやすくします。
⑤「はじめ・中・おわり」の確認(2分=計22分)
「はじめ・中・おわり」の区切りを確認する。
先生「はじめは何段落目でしょう?」
子「1段落!」(→線を引く)
先生「中は?」
子「2〜7段落!」(線を引く)
先生「おわりは?」
子「8段落!」
⑥「はじめ・中・おわり」の意味の確認(10分=計32分)
ゆさぶり発問①
先生「今思ったんだけど、中でたくさんこまが紹介されてるでしょ。
この『はじめ』と『おわり』って別にいらないんじゃない?」
(反論のある子が手をあげる)
先生「あれ?たくさん意見がありますね。ただわからない人もいるみたいなので、お隣さんに意見を言ってみましょう。」
(ペアトーク)
子ども「いるでしょ!いきなりこまの話が出てきたらわけわかんない!」
「最初に筆者が『こまの話するよ』って言った方が、読んでいる人が何の話かわかります!」
「『どんなこまがあるのでしょう?』『どんな楽しみ方ができるのでしょう?』って、問いかけてるんだよ!」
先生「なるほどね!筆者が伝えたいことを問いかけてるんですね〜みんな頭いい!」→板書
ゆさぶり発問②
先生「みんな待って!じゃあ、『はじめ』でこまの話するよ、って言ってるから、『おわり』はいらないんじゃない?」
(①と同様ペアトーク)
子ども「最後に、言いたいことをまとめたらなんかいいでしょ!」
「大事なことだから、もう一回言ってるの!」
先生「なるほど!さすが!」→板書
ゆさぶり発問③
先生「あれ?じゃあ、最初と最後に、大事なこと言ってるから中はいらないんじゃ・・・」
(①と同様ペアトーク)
子ども「違う!どんなこまがあるか紹介してるんでしょ!」
「例えがあった方が、面白さが伝わるでしょ!」
「無かったらつまんないじゃん!」
先生「なるほど!だから、『はじめの問い』には『答えのたとえ』がセットになっていると良いんですね〜」→板書
※ゆさぶり発問は、あえて先生がとぼけて「子どもを教える立場」にすることで考えを引き出します。
道徳のゆさぶり発問の応用です。
授業に対するエネルギーが格段に上がるので、好んで使っています(^ ^)
⑦まとめ
⑥までで「めあて」は達成しているので、授業の振り返りや感想を書いて終了です。
なお、説明の工夫を理解しているかどうかは3次の活動でも確認できるので、無理に評価しなくても良いです。
また「三文日記」「漢字の練習」など別の活動に時間を使っても良いでしょう。
終わりに
国語の文章読解は、その気になればいくらでも指導内容が出てきます。
しかし、内容が盛りだくさんにすると、頭がパンクする子どもが出ます。
また漢字や作文指導など、文章読解以外の指導事項もたくさんあります。
無理をせず「授業のねらい」だけを学習できるシンプルな展開が良いと思います。
そして教材や発問を工夫して、子どもが「ねらい」に集中できる授業にすることがオススメです。
以上です、ご意見、ご指摘あればぜひコメントください(^ ^)
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