突っ伏して何も言わない子への対応 〜気持ちの代弁〜

突っ伏して何も言わない子への対応
何も言わない子・・・
- ずっと泣いている子
- 教室に入らない子
- 机に突っ伏して反応がない子
先生が「どうしたの?」「何があったの?」と聞いても、頑なに話そうとしない子がいます。
授業はあるし、周りの目もあるし、なんとかしたいけど、子どもは何も話してくれない。
先生は困り果ててしまいます。
一体どうすれば良いのでしょうか?
気持ちの代弁
子どもの実態によりますが、私は「気持ちの代弁」という手法を取ることが多いです。
子どもは嫌なことがあっても、それを表現する言葉を持たないとき行動で気持ちを表します。
- 机に突っ伏す
- 泣き続ける
- 無視する
- 隠れる
そんなときに、子どもの言いたいことを大人が言語化してあげると、状況を理解し落ち着くことができます。
具体的な対応
例えば、朝廊下に座り込んで教室に入らない子がいたとします。
「何かあったの?」と聞いても何も答えません。
そんなときに、
- 「誰かに嫌なこと言われたの?」
- 「どこか痛いの?」
- 「忘れ物しちゃったの?」
と、可能性の高い順から聞いていきます。
子どもは「はい・いいえ」のみ答えられるので、無言で頷いたり、「違う」と否定したりして伝えます。
そして同時に、自分の気持ちを整理していきます。
そして、もし「忘れ物をした」というのであれば、
- 「先生の教科書を貸してあげます」
- 「お母さんに連絡してみようか」
- 「今日は使わないよ」
などと、原因を取り除いてあげると、子どもは落ち着いていつもの状態に戻ります。
さらに・・・
「何も言わない」という行動をとる、気持ちの表現が苦手な子は、低学年や言語表現の経験が不足している子に多いです。
そのような子の場合は、「気持ちを伝えられない」ということによるストレスを貯めやすいので、代弁してくれる先生に対して「私を理解しようとしてくれる」と感じ、信頼関係の構築が進みます。
また、愛着に困難を抱えている子は「理解してくれる」という経験が不足しているケースが多いので、
「自分の気持ちを理解して、わかってくれる」
という実感から、愛着の形成にも大きな効果があります。
終わりに
大人は言語によるコミュニケーションが出来るので、つい子どもにも「対話」による解決を進めてしまいます。
しかし、幼少期、学童期は言語能力が未熟なため「対話」での解決は難しいケースが多々あります。
なので、子どもの教育に関わる方は
- 「対話以外の言語コミュニケーション」
- 「言語を使わないコミュニケーション」
を日頃から考えておくと、トラブル解決・信頼関係の構築に役立つかと思います(^ ^)
一例ですが参考になれば幸いです。
Comment
すべての子供は、<自分の気持ちを聴こうとする>、先生の関心を求めているのだと思います。
待っているのだと思います。
ともはる先生の対応に共感しました。
子供に対する関心こそが、子供を成長させるのだと、僕は思います。
暑い日が続きます。
お元気で!
(どんぐりおじさん)
ありがとうございます。
子どもに対する関心は全ての基本ですよね(^ ^)