読み書きが苦手な子への6つの支援

読み書きが苦手な子
近年、発達障害の1つである、LD(学習障害)という言葉が周知されてきました。
そして、LDの中でも最も多い症状が「読み書き障害」です。また、LDの診断はつかなくても、苦手で困り感をもっている子はたくさんいます。
しかし、実際の支援となるとどんなものがあるのか?
今回は、読み書きが苦手な子への支援を紹介します(^ ^)
①好きなものを活用する
人間の「記憶」には、色々な形がありますが、単純な暗記よりも、楽しい体験に基づいたエピソードで覚えると、効果的なことがわかっています。
よって、その子の好きなものを活用することが効果的と言えます。
例)
- 電車が好きな子→駅名を使った漢字問題
- 恐竜が好きな子→恐竜の名前でカタカナ学習
- アニメが好きな子→好きな登場人物の名前を覚える
②意味づけ
視覚で覚えるのが得意な子は、「意味づけ」と呼ばれる、同じ部首の漢字でまとめて覚える方法が効果的です。
例)
- 海、池、湖、汁、汗→水に関係のある漢字
- 話、読、記、談、語→言葉に関係のある漢字
- 腹、背、胴、脳、腸→体に関係のある漢字
③言語化
漢字は、部首を初めとして文字自体に意味が付いているので、視覚イメージで覚えることが得意な子が得意です。
一方、聴覚で覚えるのが得意な子は、音声情報でサポートすることで、記憶を補うことができます。
例)
- 儲=信じる者は儲かる
- 平=いち、はち、じゅう、の平さん
- 大切=大切なものは、大きな刀で切ります。ってなんでやねん!
④視覚的手がかり
字に視覚的な情報を付随させる、あるいは字を認識しやすくする工夫など、視覚情報のサポートをする方法です。
例)字に視覚的な情報を付随させる
例)字を認識しやすくする工夫
⑤視覚機能への支援
手先の不器用さ、あるいは目を動かす筋肉が不器用なために、うまく文字を追えない子がいるので、視覚機能への支援は大切になります。
例)
◆椅子の上において座らせることで、体幹を鍛えて姿勢の補助になる 〜ゆらゆらクッション〜
◆眼球運動の力を鍛えて読みをスムーズに 〜ビジョントレーニング〜
◆4つに色分けされたマスで、書く位置が認識しやすくなる 〜カラーマスノート〜
◆人は見やすい色に個人差があるので見やすい色を被せて読みの支援 〜カラー下敷き〜
⑥集中しやすい環境設定
文字の音声化が苦手な子は、周囲がうるさいと妨害刺激となって、読みが困難になります。
なので、静かな環境設定は重要です。
例)
◆机の上に置けば視界が制限されて集中力アップ 〜どこでも自習室〜
◆音声刺激をシャットダウンして集中力アップ 〜イヤーマフ〜
終わりに
「読み」は、ほぼ全ての学習で活用するので、読めないと学習において重大な遅れにつながります。
本人の意欲の低下も大きいので、早期に支援を入れることが大切です。
子どもの辛さに寄り添い、支えてあげられる支援者を共に目指しましょう(^ ^)
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