子どもに大切さを伝えるときの方法 〜エピソードで伝える〜

目次
言うことを聞いてくれない子
必死に子どもに言い聞かせても、言うことを聞いてくれない子がいます。
①言葉がけでは、子どもに伝わりやすい言葉がけのポイントを紹介しました。
しかし、言葉は伝わっているはずなのに、行動には移してくれない子がいます。
- プールサイドを走る
- カッターナイフの前に手を置く
- 塩酸を扱っているのによそ見をする
このような現象においてよくあるケースが、
「知っている」が「理解をしてない」
ということです。
大人は事故が起きたらどんなことになるか経験で知っています。
しかし、わかっていてもやってしまう子は、経験が不足しているので、「もし事故が起きたら・・・」と仮定を想像する力が未熟です。
「失敗して学べばよい」と言う考えもありますが、全て失敗して学ぶのはリスクが高いと言えます。できることなら事前の注意で危険を避ける子になってほしいものです。
どうしたら良いのでしょうか?
エピソードで伝える
まずどう注意すれば子どもに伝わるか?を考えます。
その時に有効なのがエピソードで伝えると言う方法です。
これは、「誰が?何を?どう考え?どうした?」というエピソードを聞くと、人は自然と主人公に同化イメージして疑似体験することが知られています。
つまり、お話で失敗談を伝えると、子どもの心に残りやすくなると言うことです。
ポイント
エピソードのポイントは
◆主人公をしっかり決める
→体験した人なのか?目撃した人なのか?
◆どうすればよいか手段を入れる
→「〜すれば失敗しない」と言う方法を示さないと、ただ不安を与える物語になってしまいます。
事例:机の上をきれいにしておくためのエピソード
学校において自分の机上は綺麗に保って欲しいです。
しかし、授業が終わったら片付けることなく、遊びに出てしまい、結局汚いまま、ということは多いです。
そこで、子どもたちに机上を整理する大切さを伝える時のエピソード例として、
「先生が小学5年生の時です。
隣の小学校の子が教室を歩いていると、机のよこにかけている体操着に足をひっかけて転んで、机の上に出しっぱなしになっていた鉛筆が頭に刺さって亡くなってしまう事件がありました。
鉛筆や筆箱は、使わない時はしまう、そして机の上は綺麗にしておいてくださいね。」
短いですが、このようなエピソードを伝えると、イメージがしやすく、大切さが伝わります。
その後、みんな黙々と机の上を綺麗にする習慣がつきました。
エピソードで語る以上長くなりますが、子供たちは静かに真剣に聞いてくれます。これは、子どもが脳内でエピソードの中の先生に同化して疑似体験をしているからであり、失敗体験として記憶され、多くの子は理解してくれます。
終わりに
このようなエピソードの語りはどの学校にも上手な人がいますので、同僚の先生と共有しても良いかと思います。また、子供に伝わればよいので自分で作ってもよいです。
私は自分のエピソードを目の前の子どもに合わせてアレンジして語ることが多いです。楽しいです(笑)
参考になれば幸いです(^ ^)
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