反抗的な子への対処法 〜女の子を転ばせて笑う子〜

反抗的な子への対処法
言うことを聞かない。喧嘩をする。悪口を言う。
反抗的な子への対応に先生は悩まされます。
高学年になると体も大きくなり、暴れると手が付けられません。
女性の先生は「舐められてしまうのではないか」と不安になる方もいます。
基本的に子どもの問題行動は、
- 質の高い授業
- 成功体験の積み重ね
- 褒めて自己肯定感をあげる
などプラスの方法で改善するのが基本ですが、それ以前に学級崩壊、他の子に危害が及ぶ可能性がある場合は、強制的に止める方法が必要です。
反抗的な態度が目立つB君
例えば反抗的な態度が目立つBくんがいたとします。
友達を殴って先生に叱られても「ムカついた」「別にいいじゃん」と言って反省しない、すぐに同じことをする。
Bくんに対してどのように指導すればいいのでしょう?
クラス集団の力を借りる
- 厳しく叱る
- 優しく諭す
- 保護者に連絡
対応は様々ですが、その1つに「クラス集団の力を借りる」という方法があります。
例)Bくんが、女の子を転ばせて笑っていた場合
先生「そんなことをしてはいけません」
Bくん「え〜なんで?」
先生「悪いことだとは思わないのですか?」
Bくん「いや〜別に〜」
(明らかにアウトな言葉を言った瞬間に使います。)
先生「そうですか、転ばせるのは悪いことではないんですね?先生は悪いと思います。」
先生「みんなはどう思いますか?」
と周りの子どもたちに投げかけます。
先生「良いことだと思う人は手を挙げなさい!」
→ほぼ誰もあげません。(あげた子がいれば、その子はチェックしておきます。)
先生「悪いことだと思う人は手をあげなさい!」
→ほぼ全員手をあげます。
先生「どう思いますか?」
→周りの子ども一人ひとりに聞いていきます。
「ひどい!」
「ダメだと思う!」
「ひどいと思います!」
先生「先生もそう思います!あなたは?」
「やっちゃだめ」
「かわいそう」
「いや、ダメだと思います」・・・
→このように、クラス全員に聞いていきます。
結果
今まで、
Bくん vs 先生
だったのが、一気に、
Bくん vs 先生+友達全員
に変わります。
さすがに、Bくんも「僕が悪かったです」と認めます。
場合によっては泣いて謝る場合もあります。
教室では、先生(=大人)と子ども、という関係になりやすく、反抗的な子には自分は多数派であるという意識があります。
その関係を、周りの子どもに聞くことで崩します。
「自分が一人である」という立場に立たされて初めて「自分が悪い側なんだ」と認めることができます。
厳しい方法ですが、クラス集団の力を借りて、自分の行いを認めさせます。
そうして初めて先生の指導が入るようになります。
その後は悪さはしても、指導が入れられるので改善に向かうことができます。
終わりに
これはかなり厳しい方法ですが、緊急の場合は有効な方法です。
よく問題児への指導は、
「みんなの前で叱ると晒し者になり、自尊心が傷つくので2人だけでするべき」
と紹介しているケースもあります。
確かに大勢の前で叱ることは、避けるのが基本です。
しかし「2度とやらせてはいけない」という行動に関しては、クラス集団の力を借りて必ず反省させます。
そうしなければ指導が間に合わず、クラスの雰囲気が悪い方向に流れることを止められないからです。
「先生は人を傷つける行為は許さない。」
この強い意志を子どもに伝えるためにも、集団の力を借りることは有効な方法です。
ただ忘れてはいけないのは反抗的な子は止めるだけではいけません。
止めると同時に、その子自身の良いところを伸ばす指導を必ず行います。
あくまでそこに繋げるための方法として考えてください。
一つの方法ですが参考にしていただけると幸いです。
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