いじめを予防する対策 〜保護者との関わりを大切にする〜

目次
保護者対応
「いじめ」の加害者になる子どもには、身近にモデルがいる場合が多い、と言われています。
そして大きなモデルになるのが、教師と保護者です。
子どもにとって、大人の影響力は大きいです。
だからこそ、前回(いじめ対策①子ども対応)述べたように、先生は「いじめ」をしない人の見本になる必要があります。
同じく、最も影響力をもつのが保護者です。
ここで、先生と保護者の関係が悪化するとその雰囲気、イライラは子どもに伝わります。
逆に言えば、保護者と関係良好なら子どもは落ち着いて過ごせるということです。
以下は、私が意識している保護者対応を紹介します。
いじめ対策としての保護者対応
1、楽しく成長する授業
子どもが学校を楽しみ、成長していれば学校に不満はもちません。
そして、学校で過ごす時間は、ほぼ授業です。
信頼関係に最も必要なのは、子どもが楽しく成長する授業と言えます。
2、子どもの様子を伝える
授業以外にも懇談会、授業参観、PTA行事など保護者の方と話す機会はたくさんあります。
- 授業参観では、楽しく学習する子どもの様子を見せる
- 懇談会や面談では、写真やビデオなど具体的な子どもの様子を伝える
- 学級通信で子どもの成果物を紹介する
- 電話で子どもの様子を伝える
など、子どもの様子をしっかり伝えて、子どもを通して信頼関係を結びましょう。
3、面談対応
家庭訪問や個人面談はじっくり話すチャンスです。
しっかり準備をして、信頼関係を築けるようにしましょう。
以下、私が意識していることです。
・子どもの様子を事前にメモしておく
→日頃から、子どもの様子はメモしておき、面談の時も具体的に話せるようにしましょう。
・話を聞く
→まずは、気になることはないか、よく聞きましょう。
関係づくりの基本ですね(^ ^)
・子どもの良いエピソードを、たくさん伝える
→保護者の方は、普段見れない学校の様子を知りたがっています。
良いエピソードをたくさん伝えましょう。
自分の子育てに不安をもっている方もいるので、成長している子どもの姿を伝えることで安心してくれます。
・気になる点は最後に話す
→事実でも悪いことばかり伝えてしまうと、保護者は嫌になります。
バランスが大事です。
・共感する
→保護者も教師も、子どもには振り回されてばかりです。せっかくだから楽しく話題にして、
「子どもを育てるのは、大変だけど面白い!」
と、共感を得ましょう。
硬い先生より、砕けている先生の方が、保護者もリラックスできます。
・写真・ビデオ
→子どもの写真やビデオは、保護者に子どもの様子がよく伝わります。
先生も写真を撮った時のことを思い出して、楽しく話しましょう。
※個人情報なので扱いは要注意です。
・専門性
→多くの保護者は子どもに関して悩みをもっています。
そんな時、きちんと専門性をもって、答えられるかどうかは、信頼関係に大きく影響します。
「いじめ」など確認が必要な情報は、すぐには答えられないので、保留になりますが、
例えば、
- 字が汚い
- 行動が遅い
- 算数が苦手
- 朝が遅い
など、の困りごとに専門性をもって答えることが大事です。
「教師は教育のプロ」と感じてもらうことが信頼につながります。
最近は、保護者の方でも専門知識をもっている方は多いです。
教師に学歴は関係ありませんが、保護者は教育のプロだと思って接してきます。
普段の取り組みが信頼につながり、「いじめ」予防になります。
4、お願い
これは以前ベテランの先生が保護者に伝えていたことです。
「家で教師の悪口を言わないでください」
というお願いをしていました。
私の立場で、まだこのお願いをしたことはないのですが、非常に大事です。
保護者が教師の悪口を言えば、子どもも当然影響され、教師を信頼しなくなります。
これは、教師も同様で、保護者への悪口などは絶対に言いません。
このような雰囲気の悪化は、「いじめ」などトラブルの発生の大きな原因になります。
最初にお願いという形で、伝えることができると効果は大きいです。
終わりに
子どもにとって大人の影響は絶大です。だからこそ、保護者と教師が協力して、暖かい環境をつくりましょう!
紹介した内容は、私個人が実践してよかった方法です。ただ、どれも相手を見て合う合わないも考えています。
大事なのは「信頼関係を築くこと」であり、紹介した方法はただの手段ですので、参考程度でお願いします(^ ^)
「もっとこうした方がいい!」というご意見や、「他にもこんな方法がある!」というアイデアがあれば教えていただけると嬉しいです!
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