なんでも言いつけにくる子への対応

目次
正しいんだけど・・・
ルールを守らない子、というのは先生にとって悩みのタネになります。
しかし、子どもに注意することは明確なので、指導の仕方で困ることは実は少ないです。
一方、ルールを守らない子を見るとすぐに「先生!」と、教えに来てくれる子もいます。
一見、正しい行動ですが何度も続くと、
- 「あいつすぐにチクるよな」
- 「いい子ぶってる」
と、悪い印象がついてしまう可能性があります。
子どもだって人間ですから、大人がいないところでしかできないこともあります。
しかし、行動は正しいので「やめた方が良いよ」と指導するのも何か違う気がします。
「言いつけにくる子」はどんな子?
「なんでも言いつけにくる子」とはどんな子でしょう?
- 真面目すぎる子
- 素直すぎる子
- 先生に怒ってほしい相手がいる子
- 先生に良い子と思われたい子
一般的にこのようなイメージが出て来ますが、どう対応したら良いでしょうか?
3つのアプローチ
このような子への対応には、主に3つのアプローチがあると思います。
①「些細なことまで知らせない」と教える。
「なんでも言いつけることはやめましょう」と知らせます。
これは難しい対応です。
本人は正義感から行動しているので、「先生に裏切られた」と感じる可能性があります。
また「先生は信用できない」と、もっと周りの子へ厳しい対応をとってしまう可能性もあります。
そうなると子ども自身が孤立する原因になることもあります。
なので、子どもに伝える時は慎重に言葉を選ぶ必要があります。
②そもそも問題行動を起こさせない
- 悪口を言う
- 掃除をサボる
- 廊下を走るなど悪い行動
これらの行動をしないよう日常的に指導をしていれば、言いつける子は生まれません。
基本的な指導ができれば、そもそも「言いつける」という行動が必要なくなります。
一方、それが一番難しい、という側面もあります。
3、クラス全体を大らかな集団にする
「細かいことは気にしない、器の大きい人間」になってほしいという私個人の学級経営のやり方です。
特定の子ではなく。クラス全体での指導です。
といっても難しいことではなく、私の大らかな対応を、子供たちが真似をする、という方法です。
私は、結構大らかな人間です。
私を挑発してくる子やいたずらしてくる子にも「元気だね〜」と笑顔で対応します。
何かミスがあっても、
- 「まあいいか」
- 「しょうがないな」
- 「なんとかなるか」
といって対応します。
怒らず、大らかに対応し続ける私を見て、子どもたちも徐々に真似をし始めます。
担任時代は、最初は細かいことが気になってしまう子たちも、徐々に「これでいいのか」と細かいことは気にしない性格になっていきました。
そして結果的に、「なんでも言いつけにくる子」はいなくなります。
これは私個人に合っていると考え、意識していた子ども対応です。
元は「肯定的フィードバック」という対応を参考にしています。
言いつけにくる理由
そもそもなぜ子どもは、先生に言いつけにくるのでしょう?
「なんでも言いつけにくる子」は、「言いつけること」が成功体験になった子だと思います。
以前、「言いつけにくる子」がたくさんいるクラスを担任しました。
理由を追っていくと、昨年の担任が完璧主義で、少しのミスでも厳しく怒られていたことがわかりました。
お互いを監視するように行動し、ミスを見つけたらすぐに先生に言いつける。
以前のクラスではそれが正義だったようです。
なので最初は私に「なんで怒らないんですか?」と、純粋な顔で聞いてきました。
そんな子も、1年経ったら言いつけにくる子はいなくなりました(笑)
終わりに
今回、私の対応を書きましたが、そもそも最初から「なんでも言いつける子」はいません。
その子が悪いと考えず、何か理由があるんだと考えて対応してほしいと思います。
次の記事で具体的な私の対応も紹介します(^ ^)
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