当番活動が係活動に変わる(低学年の係活動)

目次
当番活動
小学校のクラスでは多くの場合、当番活動が設定されます。
当番活動とは、
「学級の生活を維持するた め、教師が意図的、計画的に指導する内 容」
と定義されます。
- 給食当番
- 掃除当番
- 日直
など、クラス全員で平等に回していくタイプの当番と、
- 窓当番
- 生き物当番
- 黒板当番
など、一人ひとり役割を与えられる当番があります。
(「一人一役」が有名ですね。)
「学級運営のためのお仕事」というイメージです。
係活動
一方、係活動は
「学級生活を豊かにするために、 自分たちで話し合って係の組織を作り、活動する内容」
と定義され、
「クラスを盛り上げるためにやりたいこと」という自主的な活動になります。
これは、クラスを担任の先生は皆さん意識していると思います。
ただ、私が現在担任している、低学年(1〜2年生)では少し違います。
低学年は、まだ学校に慣れておらず、係活動のイメージが持ちにくいです。
そのため、最初は当番的な活動を割り当てて、その後「やりたいこと」である係活動に変化させていきます。
というイメージでクラスを初めましたが、最近は当番に取り組む中で、子どもたちが徐々に工夫して、活動内容が「係」に移行してきたので、その様子を書いてみます。
当番から係活動へ・・・
最初は子どもたちは自分の仕事を日々こなすことで精一杯です。
そのうち慣れてくると、課題が出たり、新しくやりたいことを思いつきます。
それを否定せず、実践可能な形を助言してあげることで、徐々に「クラスのためにやりたい仕事」である係活動に変えていきます。
例えば・・・
◆整頓当番(ロッカーの整頓&掃除の時ゴミ分別を行う)
→ゴミの分別が苦手な人がいる
→じゃあ、わかりやすいようにゴミの分別表を作ろう!
→あと、みんなが楽しんで、ゴミ分別ができるようにクイズ大会をしよう!
→毎週クイズ大会を開催!
◆図書当番(学級文庫の整理整頓)
→本をもっと読んでほしいな〜
→おすすめの本を紹介したポスターを作ろう!
→どうせなら、面白い学級文庫を増やすために、自分たちで本を作ろう!
◆窓当番(休み時間換気のために窓を開ける)
→毎回開けているけど、あんまり目立たなくて地味・・・
→窓をもう少し、面白くしようかな〜
→窓に何かポスターを貼れば、みんな楽しいかもしれない!
→勉強中の九九ポスターを作成して窓に掲示!
◆生き物当番(クラスのメダカに餌をあげる)
→毎日餌をあげているけど、メダカに興味をもってもらいたいな〜
→名前をつければ、見てくれるかも!
→名前募集のチラシとアンケートを行い名前を決定!
→名前の紹介看板も作った!
◆音楽当番(今月の歌のCDを流す)
→クラスの歌を作りたいな!
→替え歌でクラスの歌を作成
→歌詞カードを作り、原稿を先生にお願いして拡大掲示
→ダンスが好きな子とコラボして振り付けを作成!
このような感じです(^ ^)
ただの仕事が、「何かしたい!」という気持ちで、アクティブな活動に変わっていきました。
- これを続けていくと、クラスを盛り上げるために、自主的に何をすれば良いか?
- どんなパターンがあるのか?(発表、お楽しみ会、新聞、ポスター、アンケートなど)
を徐々に理解していきます。
もちろん最初はできません。
リーダータイプの少数の子どもが活動してスタートします。
それを見て、真似する子が出て・・・と、続けていくと、徐々に広まります。
今では子ども全員が「係」と言える活動するようになりました。
当番は「一人一役」形式が有名ですが、日々子どもが
「新しい当番を考えました!」
と、自主的に活動してくれるので、現在私のクラスには30種類の当番があります。(全て子どもたちが考案)
そして、当番それぞれに平均3人所属しており、今は一人平均、3つ当番活動をしています。
「一人三役」です(笑)
机・椅子の整頓、連絡帳チェック、宿題チェック、プリント配布、宿題配布、窓の開け閉め、教室移動、外遊び、お楽しみ会、朝の歌、学級文庫の管理、黒板管理・・・
もはや、子どもがクラスの維持運営をほぼしてくれるので、私は何もしていません(笑)
この状態なら、来年どんな先生の元でも彼らは活躍できると思います。
終わりに
少しマニアックな内容でしたが、参考になれば幸いです!
以上です!
新刊の案内
※新刊が出ました!特支オタクの当HP運営者が、学級経営について全力で研究、実践してみました(^ ^)
※新刊が出ました!特支オタクの当HP運営者が、学級経営について全力で研究、実践した記録です!