係活動:継続させる7つ手立て

目次
係活動を継続させる手立て
何事も始めることは簡単です。本当に難しいことはそれを続けることです。
自分でやりたいと言った割には、
「面倒臭い・・・」「だって〜がないから・・・」「つい忘れてて・・・」
と行動に移さない子も増えてきます。
今回は、係活動を継続させる7つの手立てについて書いていきます。
1、カレンダー
クラスの壁に100円ショップで買ったカレンダーを掲示して、係の予定を書き込んでいきます。
新聞係やイラスト係などの定期発行する係は、発刊日を書き込みます。
手品係やお笑い係などのイベント系の係は、イベント予定日を書き込みます。
例)
- 3日 中休み お笑いライブ(お笑い係)
- 10日 中休み イラストコンテスト(イラスト大会)
- 17日 ランキング新聞発刊日(新聞係)
- 18日 フルーツバスケット大会(レク係)
- 25日 5時間目 お楽しみ会
このようにカレンダーに書いていきます。
イベント系の計画を考える時に、予定がかぶらないで済みます。
またお楽しみ会などの日程を書いておくことで、会の日程に合わせて予定を計画するようになります。
以前は係のポスターにこのような予定を書いていましたが、バラバラだと管理が難しかったので、カレンダー1枚に活動予定をまとめることで活動状況がわかりやすくなりました。
また、子供達はカレンダーを見れば他の係の活動状況が一目でわかるので、他の係に影響されて動き出す子も現れます。
2、週1回の活動報告
毎週月曜日の朝に、係に活動状況を報告させます。
カレンダーを見れば予定はわかるので、口頭だけで確認です。
順調であれば、褒めます。
活動が遅れ気味なら、いつまでに何をやるか子供たちにその場で考えさせます。
また、生き物係や盛り上げ係などの、不定期系の係の活動状況もここで判断します。
3、計画書
イベント系の係には計画書を用意します。
子供たちは勢いで色々な計画を立てますので、当日までに必要なものを出させて、いつまでに何をすればいいのか逆算して計画書を書かせます。
私の方で無理のないよう多少の修正を入れますが、子供たちは計画書通りに進んで入れば、順調ということがわかるので安心して活動できます。
先生も、計画書があれば子供の進捗状況を確認しやすくなります。
4、評価シール
活動した係には評価としてシールを渡します。シールは、係のポスターに貼っていき、活動量を視覚化します。
他の係がどれだけ活動しているかもわかるので、他の班の活動が刺激となって盛り上がります。
5、学級通信で紹介
何か活動を行えば、学級通信で紹介します。
子供たちは思い出が残りますし、保護者の方にもお子さんの楽しい様子が伝わります。
6、賞状
頑張っていた係には賞状を授与します。
先生からあげる場合と、子供たち自身が選んだ係にあげる場合の2種類あります。
7、異学年交流
ここ最近はしてませんが、縦割り活動が盛んな学校でしたら、係のイベントや作成物を使って異学年交流をすることもあります。
以前4年生を担任した時は、係ごとにお店を開き、3年生のクラスを招待して夏祭り大会を開いたことがあります。
異学年との交流となると、子供たちも特に真剣になり、エネルギー溢れる活動になります。
◆ポイント
上記のような手立てを組むことで、継続した活動をサポートします。
係活動は子供主体で進むので子供のモチベーションが大事になります。
モチベーションが全てと言ってもいいと思います。
そしてモチベーションの維持には、成功体験と評価が大事です。
成功体験があれば次の行動にも前向きに動けます。
逆に失敗したと思った活動に、前向きに取り組むのは難しいと言えます。
「諦めないで頑張る」は聞こえはいいですが、経験の少ない小学生が一度失敗したことに再チャレンジはほとんどできません。
それよりも、細かい成功体験を積むことが結果的に、諦めないでチャレンジする心を育てます。
1回目で失敗したら、成功率0%ですが、9回成功して1回失敗なら成功率90%ですので、再チャレンジする意欲も持てます。
よって
失敗させない手立てが大事
になります。
カレンダー、週1回報告、計画書は子供に失敗させないための手立てです。
また、活動しても評価や反応がなければ、子供は「ダメだったかな」と不安になり失敗体験となります。
評価シールがあれば、成功体験と価値づけてあげることができます。
また、学級通信で楽しそうな写真や、友達の感想などを載せれば子供は「やってよかった!」と思います。賞状も同様です。
終わりに
係活動は子供たちの自主的な活動です。
うまくいけば、
企画力、計画力、調べる力、友達と協力する力、交渉する力
など、授業では得にくい、様々な力を育てることができます。
係活動は、個人的に社会生活で重要と言われる、非認知能力が一番鍛えられる活動だと感じています。
なので、係活動の充実に力を入れるのは非常にオススメです(^ ^)
以上一例ですが参考になれば幸いです!
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