小学校における研究授業のあり方を考える 〜教師がアクティブラーナーになるために〜

研究授業
現在、多くの学校で研究授業が実践されています。
私の地域でも、各学校で研究テーマが設定されています。
そして、各教員がテーマに沿った授業を考えて、1年間を通して授業発表をしています。
これは、日本の学校独特の文化であり、教員の授業力の底上げに貢献していると言われます。
一方、研究授業は批判的な意見も多いという事実があります。
色々な意見がありますが、
◆教員の多忙化の原因
(指導案作り、教材研究、指導案検討など膨大な時間がかかるため)
◆普段の授業に生かせない
(膨大な準備をする分、日常の授業とかけ離れている。)
◆他の教員の指導による心理的プレッシャー
(一部、厳しい指導をする教員の存在。)
などの意見が多いです。
長年続いている学校文化ですが、問題があるということは、改善の余地があるという考え方もできます。
そこで、研究授業に対する私の意見も書いてみます。全くの私見なので、的外れでも気にしないでください(笑)
◆現時点の問題点
私が考える研究授業の問題点は、
「研究が自分ごとになっていない」
という点があると思います。
研究テーマは各学校の研究授業担当の先生が、メインとなって決めていると思います。
しかし、先生は
- 得意な教科
- 先生の性格
- 教育観
が、一人ひとり違います。
そこに、
「今年はこのテーマでいきましょう。」
と提案しても、ほとんどの先生には他人事です。
もっと言えば「やらされ感」があります。
最近は、「主体的な学び」が広まっていますが、テーマ設定の時点で、先生の主体性はありません。
私はここが問題点かと思っています。
「やらされ感」があれば、
- なんでこんなことする必要があるの?
- もっと大事なことに時間を使いたい
という感想をもつのは当然の流れかと思います。
指導案を作っても、
- なんで指導案にこんな時間かけなきゃいけないの?
- 授業検討にこんなに時間かけなくてもいいでしょ
と負担に感じる部分が大きくなります。
主体性がないと、やる気が出ないのは子供も大人も同じということです。
◆提案
私の現状の問題に対する改善提案は、
「研究テーマは教員自身が決める」
です。
自分が決めた研究テーマであれば、主体的に取り組めます。
そして一番のメリットは、
「自分の強みを伸ばすことができる」
だと思います。
教員それぞれに、得意不得意があります。
そして、得意なことをベースにして、授業作り学級作りを行うことは、最も子供を成長させることにもつながります。
そんな研究授業であれば、
- 主体的になり、
- 指導案作成や指導案検討なども前向きに取り組み、
- 他の先生の意見にもより真剣に耳を傾けることができる、
のではないでしょうか?
終わりに
この提案は、先生の「多忙」を減らすことはできませんが、「多忙感」を減らすことには繋がると思います。
なので、現状苦しんでいる先生の心理的負担は減るのではないのかと思います。
もちろん、この提案も課題はたくさんあります。
- テーマ設定の方法はどうするのか?
- 明らかにおかしい提案はどうするのか?
- 苦手なことから逃げ続けることになるのでは?
などです。
しかし、現状教員は主体性がなく、受け身の仕事で忙殺されているのが現状です。
そんな状況でアクティブラーニングな授業も、アクティブな子供も育てることは厳しいと思います。
まず、教員自身がアクティブラーナーになる。
これからの社会を生きる子供に「生きる力」や「21世紀スキル」を身につけさせるのに、大事なことではないでしょうか?
個人的な意見なので、賛否両論(もしくは主に否)な意見かもしれませんが、一つの意見として読んでいただけると幸いです。
以上です(^ ^)
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