【学活実践】「今月の目標」はどう活用するの?

今月の目標
月の初めに「今月の目標」を決める先生・学校は多いと思います。
今月の目標に限らず、目標は行動の改善のために決めるわけです。
しかし、私は話し合いで決めた後、どう活用すれば良いのか全くわかりませんでした。
なので、特活部の先生に教えてもらいながら、だんだんと実生活に使えるようになりました。
今回は「今月の目標」を、どう活用しているかを紹介します(^ ^)
話し合い⑴
例えば、クラスで話し合い
「整理整頓する」
という目標が決まったとします。
さて、
目標が決まれば、子どもは整理整頓をするのか?
といえばそんなことはありません(笑)
何も手を打たなければ、決めたことに満足して何もしない子が出ます。
話し合い⑵
というわけで、
「『整理整頓』とは何をすれば良いか?」
と一歩突っ込んで、子供たちと考えます。
- 床のゴミを拾う
- 学級文庫を毎日綺麗にする
- 机を常に揃える
色々意見が出て、最終的に
「休み時間に机とロッカーを綺麗にする」
に決まりました。
これなら、できた・できないがはっきりするので、子供は行動するはず!
と言いたいところですが、まだ不十分です。
なぜなら、「机とロッカーを綺麗にする」ができない子がいるからです。
話し合い⑶
そこで、
「綺麗な状態」について話し合い
をました。
机、ロッカーの中に入れるものの位置を、黒板に大きく絵を描いていき、整理整頓されている状態を共有しました。
これで、みんなできるはず!
と言いたいところですが、子供を侮ってはいけません。
わかっていてもできない子は、意外なほどいるのです。
話し合い⑷
と言うことで、
「整理整頓の練習」
をします。
まず、机とロッカーを整理整頓してみます。
「班で全員、整理整頓が終わった班」からチェックします。
班のメンバーで、協力して綺麗にします。
あくまで「練習」なので不器用な子も、友達に教えられて楽しく覚えます。
そして「全員できた」と確認できたら終了です。
さて、ここまでくれば大丈夫!みんなやるはず!
と考えると、痛い目を見ます。
ここまで決めたのに、休み時間は、チャイムと同時に何もなかったかのように外に飛び出して遊びにいきます(笑)
しかし、この時点で真面目に目標を守って整理整頓をしている子がいます。
話し合い⑸
というわけで休み時間明けの最初に、
目標を守った子をしっかり褒めます。
(忘れた子に叱ることはしません。)
忘れた子は「あぁ!」と驚愕の顔をします(笑)
そこまでして、やっと実践するようになります。
終わりに
今月の目標、今週の目標、今日の目標、学年目標、学校目標、個人目標・・・
学校は、多くの目標(めあて)が溢れています。
そして「目標」の使い方は色々ありますが、私は、
- 子どもが必要だと思うことを目標にする。
- 目標達成のための行動を考える。
- 行動をするための練習をする。
と言う手順でよく実践します。
特に練習は、子どもが確実に行動を覚えるためには大切だと考えています。
(みんなで練習内容を考えることも有効です。)
- 「手洗いうがいをする」なら、水道で練習
- 「給食を綺麗に食べる」なら、綺麗に食べる練習
- 「時間を守る」なら、時間に間に合うように移動する練習
目標によって練習しないこともありますが、不器用な子・苦手な子にとって成功イメージを持つことは、新しい行動の習得に有効です。
「練習」なので、子供たちも楽しく協力して教え合うことができます。
(いきなり本番では、協力はしても雰囲気が悪くなることがあります。)
目標を決めて「じゃあみんな守りましょう!」といって、一人だけできず、叱られて、落ち込んでしまうのでは目標の意味がありません。
目標は自己改善し、成長する効果的な手段です。
毎月1回を丁寧に実践すれば、一年で12個確実に子どもが成長していきます(^ ^)
※縁あって本を出させていただきました(^ ^)