【授業案】必要感をもたせる導入 〜異学年交流〜

授業の導入
国語授業に限らず、授業では必要感をもたせる導入が大切だと言われます。
自分が必要としないのに、子供が学びに向かうわけがない、
逆にいえば、必要感があれば子供は進んで学習し、学力も向上する、ということです。
例えば、大人は仕事と関連する勉強であれば必要感をもって学びます。
海外出張があるなら英語を覚えます。
起業するなら、そのための勉強も必死でするでしょう。
それと同じように、子供も必要感をまずもたせよう!
という理論です。
こんな様子で国語授業も必要感をもたせることが大事だと言われます。
毎回私も非常に悩みますが、導入がうまく行くと学習もスムーズに行くことは確かなので、一例ですが、私の国語授業の導入を紹介します。
2年生国語「お手紙」
今は2年生「お手紙」という物語を学習しています。
(がまくんとかえるくんという登場人物が出てくるお話です。)
この「お手紙」では、「ねらい」として音読劇が設定されています。
(このねらいは、学校や学級の実態で変えて構いません)
子供が「音読劇がしたい!」と思わせる導入・・・なかなか難しい問題です(笑)
普通に子供に「『お手紙』で音読劇しない?」と投げかけて「やりたーい!」
となればいいんですが、これだと「やりたくない」と答える子も、出ることが予想されます。
なので、ここで活用したのが異学年交流です。
実は授業前に3年生から、国語授業で2年生に発表をしたい、というオファーを受けていたので、これを活用しました。
授業で最初に「お手紙」を読んだ時に、
「このお話は劇でよく扱われるお話ですよ〜」
とさりげなく伝えておきました。
そして、伝えた次の時間に、3年生が国語で学習したことを2年生に発表しに来てくれました。
もちろん計画済みです(笑)
そして発表後に「何かお礼をしたいね?」ともちかけて、色々お礼を考えさせました。
すると「お礼に『お手紙』の劇を送ろう!」と、子供の話がまとまりました。
そして、次に、「『お手紙』で音読劇をするけど、劇をするには登場人物がどんな気持ちなのか、どんな動きなのか、よ〜く読む必要があるよね?」
といって、本文の読解に入りました(^ ^)
文章にすると、なんだか子供を操っているような印象ですね(^_^;)
私は子供を学習に向かわせる「仕掛け」だと思っています(^ ^)
この仕掛けのおかげで、子供達は「3年生に素敵な劇を見せるために、しっかり読もう!」という必要感をもつことができました。
終わりに
この異学年交流を仕掛けとした必要感をもたせる手法が流行っています。
お礼という形で必要感が生まれますし、異学年交流も進みます。
これは国語に限らず、他の授業でも活用できるのでオススメの導入です!
学校全体で計画的に取り組むと、どの学年も活発な授業が展開されると思いますので、一つの例ですが参考になれば幸いです!
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※縁あって本を出させていただきました(^ ^)