【授業案】2年国語「お手紙」 〜語彙の検討「親友と友達の違いは?」〜

語彙指導
語彙の重要性が次期学習指導要領でも、注目されています。
実際、語彙の量が多ければ、それだけ自分の気持ちを整理する力になったり、相手に説明する力(=コミュニケーション能力)につながります。
語彙を増やす手だては色々ありますが、
・言葉に触れる活動
・言葉の意味を考える活動
この2つが適宜行われることで、徐々に増えて行くと思っています。
言葉に触れる活動は、私は現在、読書をメインにしています。
(他にも辞書の活用など色々ありますよね(^ ^))
授業中の語彙指導
一方、言葉の意味を考える活動は、授業中に行います。
今日は、国語で物語文「お手紙」の読解の中で、
「親友」と「友達」の意味の違いをみんなで話し合いました。
みなさんはどう違うかご存知ですか?(^ ^)
ちなみに、辞書的な意味では、
親友=互いに心を許し合っている、特に親しい友達
友達=互いに心を許し合って、対等に交わっている人
(参考:デジタル大辞泉)
らしいです。
これも辞書によって定義が違うので、明確な違いはない、とも考えられます。
こんな時に、子供たちは自分たちの意見を交流することで、親友の言葉のイメージを共有することができます。
ちなみに、「親友」の意味を子供にノートに書かせて発表させたら、以下のような意見が出ました。
- 初めて合った友達
- 一番仲のいい友達
- 一緒にいて楽しい友達
- 昔から仲のいい友達
- 仲が良くて、放課後一緒に遊ぶ人
(仲が良くて、放課後遊ばないのが「友達」)
- 家族みたいな存在
- 友達100人の中で1番仲のいい友達
- なんでも話せる人
- 一緒に遊んでくれるお兄ちゃん
などなど、色々出ました。
さてみなさんは、子供の意見を聞いてどう思いますか?
違和感がある意見はないでしょうか?
話し合い
実際、意見を黒板に書いて行くと、自然に話し合いが始まりました(^ ^)
「初めて合った友達とか、昔から仲のいい友達は『おさななじみ』っていうんじゃない?」
「一番仲がいい、ってあるけど、私の親友は一人じゃないよ!」
「『お兄ちゃん』は、違うんじゃない?家族だよ!」
「小学校で会ったやつでも親友はいるよ!?」
などなど、子供の意見をまとめていくと、最終的に、
- 一緒にいて楽しい友達
- なんでも話せる人
- 家族みたいな存在
この3つが当てはまれば「親友」だと話し合いは、まとまりました。
(ここから、がまくんとかえるくんは、お互いをこんな風に思っている存在なんだね〜と授業を進めました)
この定義は、子供の意見をまとめたものなので、正解かどうかはわかりません。
(ただ、世間一般の「親友」のイメージにはかなり近いのではないでしょうか?)
終わりに
今までの経験や生活環境が異なると、子供の中で言葉のイメージがかなり違います。
授業で言葉の意味の共有を進めることで、子供は実感をもって語彙を増やしていけると思います。
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