こんな時どうするの? 〜ボランティアに行った教室が学級崩壊していた!〜

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こんな時どうするの? 〜ボランティアに行った教室が学級崩壊していた!〜
ボランティアに行くと・・・
教員志望の学生の方の中には、現場のボランティアに参加している方もおられると思います。非常に勉強になり、将来の役に立つ素晴らしい活動なので、ぜひとも進めたいところです。
しかし、「ボランティア中のクラスが、学級崩壊しているので、どうすればいいですか?」と言う質問もよくいただきます。
今回は、そんな状況でボランティアとして何ができるかを紹介します。
◆前提
まず、学級崩壊中のクラスをなんとかできるのは、担任の先生と学校の先生方だけです。基本、専門家でないボランティアさんが確実に学級を立て直す方法はない、と明言しておきます。だからこそ、ボランティアさんに責任はありませんし、過度に思い詰めないで欲しいと書いておきます。
私も現役時は、校内で学級崩壊があると空き時間によく補強に入っていました。その経験で学んだことは、補助の立場で学級を立て直すことは、不可能に近いです。
「代わりに授業に入る」などをしていましたが、別の学年だったので「学級の立て直し」と言うレベルの対策にはなりませんでした。担任の先生という「学級の柱」が折れている以上、外側から一時的に補強しても直ることはありません。
立て直せるのは
- 実力のある先生と担任交代をする
- 同じ学年で合同授業を多く設定する
などの対策が取れる立場の人だけかと思います。
◆ボランティアさんにできること
そうは言っても、黙って見ていることは苦しいと思いますので、できると思われることを紹介します。
①担任との連携を明確にする
学級で「誰に何をするか」を担任と明確に打ち合わせてください
- 「Aくんが何か蹴ったら、すぐ空き教室に連れていく」
- 「BくんとCくんはよく喋り出すので、間に立っていてもらう」
- 「Dくんは、クールダウンのために席を立つことがあるので、何もしなくていい」
など、対策を共有しておくことが重要です。
②学級の状況を学年・管理職に随時報告する
担任は多くの場合、客観的に学級がどう見えているか気づかないことが多いので、学級の状況を他の先生に随時相談してください。
状況を把握していれば管理職や学年の先生が随時対応な体制を整えられるようになります。
特に、自分より年上の先生の学級が崩れると、年下の先生は見にいくことが心理的に難しくなります。
なので、ボランティアさんのような外部の人から、状況を聞けると非常に助かります。
③課題のある子を取り出して別室で学習する
特定の子の影響力が強すぎるのであれば、取り出して別室で授業という手も考慮します。
ベストな方法ではありませんし、ボランティアさんにお願いすることは少ないと思いますが、事前に先生方と相談して容易しておくとよいかもしれません。
終わりに
ボランティアに行くと、様々な学級を見ることができます。
その中で、「私もこんな学級の先生になりたい!」と思うこともあれば、「子どもって怖い!」と感じてしまう学級崩壊中のクラスもあるでしょう。
崩壊した学級を見ると子どもの怖さがよくわかります。だからこそ、授業、学級経営を真剣に学んで、なにが悪いのか?予防するためにはどうすればよいのか?を学んでほしいと思います。
学級崩壊して一番苦しいのは、子どもたちです。
先生は職員室に避難することができますが、子どもたちはその学級しか居場所はないのです。
ぜひ、いろいろなことも学んでほしいと思います。