【書評】今週の読書記録 〜仮想通貨・緊張・感覚と運動・愛着障害・幾つもの〜

目次
【書評】今週の読書記録
「これからを稼ごう:仮想通貨と未来のお金の話」 堀江貴文【著】
先日友人から勧められて読んでみたのですが、非常に面白い本でした。
読書前は、紙幣硬貨としてのお金が、ビットコイン、
しかし、
以前、西野亮廣さんの「革命のファンファーレ」
その時に知った、信用経済という形を現在どのようなテクノロジーで実現しようとしているのかが書かれています。
今目の前で教えている子どもたちが大人になるころは、信用経済の形が主流になると感じます。
最近、金融教育の重要性が主張されていますが、目の前の子どもたちが大人になる10年、20年先のことを考えて教えていかなければいけないと感じました。
「いい緊張は能力を2倍にする」 樺沢紫苑【著】
精神科医の樺沢紫苑先生による、「緊張」を科学的に捉えて紹介されています。
樺沢先生の本の良さは、科学的な論文を元に根拠を伴った実践が豊富に紹介されているので、読者が自分にあった方法を選択できるところです。
また神経伝達物質の
- セロトニン
- ドーパミン
- ノルアドレナリン
- オキシトシン
を意識した自己コントロール法は、子供への対応にも応用可能で参考になりました。
アメリカ、イギリスなどでは、神経伝達物質を意識した子どもへの対応が、教員養成課程で必須になっているとのこと。
日本の教員養成課程でも必須になってほしいと思います。
「障碍児の発達臨床<1> 感覚と運動の高次化からみた子ども理解」 宇佐川浩【著】
故宇佐川浩先生が高次化理論についてまとめられた著書です。
発達に困難を抱えた子は、なぜ不適応行動を起こすのか?
多くの支援者が悩む課題を「感覚」と「運動」の面から支援し、子どもを成長させた実績を持つ高次化理論は教育に関わる人全てに知ってほしい内容です。
特に「3歳の子どもが、初対面の人に『こんにちは』と言いお辞儀をする」
という一見なんでもない場面を分析する章は圧巻です。
「子どもを見取る」とはこういうことか、と感動しました(^ ^)
まだまだ理解しきれていないので、今後何度も読み直して理解を進めることになりそうです(^_^;)
「やさしくわかる!愛着障害」 米澤好史【著】
米沢先生は、「現場主義」を掲げて現場で使える実践的な支援法を提唱し続けており、私が今、最も注目している愛着障害の専門家です。
見た目は初心者向けの優しい本ですが、中身はかなり指導法に精通してなければわからないレベルの具体的な支援内容が本当に素敵です(^ ^)
本書や著書で紹介している「愛着の器モデル」と「愛着修復プログラム」は、愛着に困難を抱えた子と関係を築いていくステップが、明快に示されています。
現在、教育の支援現場では全国的に、愛着に困難を抱えた子への対応に非常に苦労しています。
教育に関わる方には是非知ってほしい内容です(^ ^)
「幾つもの」 熱海康太【著】
今教育Twitter界で、強い存在感をもつkota先生による物語です。
筑波大学の落合陽一さんは、
「手を動かせ。モノを作れ。批評家になるな。ポジションを取れ」と言っています。
確かに批評家になるよりも、自分が批評される立場になった方が得るものが多いと思います。とにかく生み出し続けるということ(走りながら考えろ状態)は、飛躍に必要な条件だと考えます。— kota 小学校教員 定時に帰る仕事術 (@jetatsumi) July 26, 2018
舞台は二人の新任の先生が学校に赴任するところから始まります。
そして、個性的な先生と、様々な背景を抱える子どもたちとともに二人は成長していきます・・・
現役の先生が書かれただけあって、非常にリアルな学校現場の様子、制度が設定として盛り込まれています。
そして、ラストのどんでん返しには、素直に「やられた!」と思いました!
同じ先生でこの物語が書ける文章力が羨ましいです(^ ^)
現役の教員の方、教員志望の方には特におすすめします!