【質問箱】親のニーズの変化について

質問
回答
「困難な子に対する親のニーズ」についての質問です。
難しい問題ですが
「子どものニーズと親のニーズがズレていないのであれば問題なし」
というのが私の基本的な考えです。
子どもの学力レベルにあった学び方を考えるのであれば、通常学級、支援級、支援学校と子どもに合わせた環境があるでしょう。
しかし、子どもの成長は学力だけではありません。その子の一生を考えた時に、地域に根ざした公立小の普通の学級で地域の子と一緒に過ごすことがベストかもしれない子も多くいます。
その子どものニーズに応えて普通級に通わせている親御さんもいますので、当事者ではない人が一概にその子に合ってない、と断言してしまうのは逆に危険な発想かと思います。
もちろん、授業も参加できない・人間関係も築けないなど子どもが一番困っているのに、世間の目を気にして普通級に通わせている親御さんもおられるでしょう。
ただ、そのケースでは親御さんも一番困っている人という場合がほとんどです。
そのような方のために、スクールカウンセラーや専門家の方も存在していますので親御さんが一人で悩まないような環境を用意し拡大していくことが大事なのかと思います。
今は、特別支援教育の考え方が広く普及して「親」としてのあり方の考え方が多様になっています。一方で、「家族に障害児がいることは恥ずかしい」という旧態依然の考え方をもっている人も多いです。
社会が変化している途上ですので一概に「親のニーズの変化」と一括りにしないで、一人ひとりの状況や思いを受けて個々に対応していくことがいいと思います。
以上です。
※縁あって本を出させていただきました(^ ^)