作文指導:始めてしまえば一気にできる「書き出し指導」

作文でつまずく理由
「始めの一歩が出ない」ということがあります。
やり始めれば進むけど、最初が納得いかなくて、悩んで止まってしまう。子供に限らず、どんな人でも体験することだと思います。
人間は一度始めれば、「次どうしよう?」と進むことを考えます。
動いてない時は「まだいいかな」とやらない理由を探してしまいます。
なので、作文や作品を作る時は、最初の一手を指導することで、子供の手がどんどん進むようになります。
実践例「最初の一文を考える」
今は、絵から物語を書く、という授業をしています。
最初に、絵から
- 設定(人・時・場)
- 構成(起承転結)
を考えてから、物語を書きます。しかし、そのまま始めると「なんて書けばいいかわからない」と止まる子がでます。
思いついたことを書くのとは違い、書き始めるのは選択肢が多く、判断力の低い子は迷って止まります。
なので、作文指導として「最初の一文を考える」という授業をしました。
子供に設定を確認させ
「物語の最初の一文だけ書いて見ましょう」
言って書かせました。何を書いても、何個書いてもいいです。その中からいいと思うものを発表させます。
だいたい「僕は〜」「冬休みに〜」など、同じような一文になります。しかし何個も書かせると、次第に工夫をした書き出しをする子が出ます。
それらの子の一文を黒板に書かせます。そして、なぜ上手なのかポイントをまとめます。
- セリフから書く
- 動きのあるシーンから書く
- 心が動いたところから書く
ポイントをまとめてから再度書かせました。
- 「なんか面白いことないかな〜」と、◯◯は言った。
- 「キラッ!」なにかが川の上の方で光っているのが見えた。
- 「ジリリリッ」と目覚ましの音が聞こえる。
- ◯◯は走っていた。
こんな感じになりました。
最初と見比べると、どの子も工夫をした後が見えるので、自分の文章に納得します。
そして、次の授業でこの最初の一文を使って下書きを書きました。
すでに最初の一文は書いてあるので当然「なんて書いていいかわからない」と言うことはなく、書き進めていきます。
作文が苦手な子も最初のハードルがクリアできているので、比較的スムーズに書いてくれました。
終わりに
最初の一文に絞って作文指導をすると、文章の工夫を学べますし、同時に作文スタートのハードルがなくなるので、非常に書きやすくなります。
オススメの作文指導です(^ ^)
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※縁あって本を出させていただきました(^ ^)