子どもに「静かにする」を教える

静かにして欲しいのに・・・
歌ったり、突然叫んだり、友達と喋り、騒いだり、子どもは声を出すことが大好きです。
しかし、
- 友達が真剣に話しているのに、途中でおしゃべりを始める。
- 先生が説明していると、途中で平気で割り込んでくる。
こんな経験はないでしょうか?
大事な話や友達の発表では、静かに集中して聞くことを教える必要があります。
しかし、じっとすることが苦手な子どもたちに、どう指導すればいいのでしょうか?
「静かにする」を教える
私が意識していることは3つです。
⑴状況を理解させる
- 説明は最後まで聞かないとわからない
- 途中で話に割り込むとみんなの迷惑なる
- 質問する時は静かに手をあげる
- 真剣な発表する時は、静かに聞いてあげることが礼儀
- 自分が話している時、相手がおしゃべりをしていたらどう思うか?
など、いろんな場面で静かに聞く大切さや、意味を教えます。
基本ですが、「静かに聞く」ことの大切さを理解することが大事です。
⑵「静か」という状態を知る
そもそも「静かにしましょう」と言われても、どんな状態が「静か」なのか理解できていない子もいます。
- 叫ばなければ良いのか?
- ヒソヒソ声で話せば良いのか?
- 声は出さなくても、こっそり動くのはセーフか?
「静か」のイメージを共有する必要があります。
子どもによる「静か」の認識がバラバラだといくら言っても変わりません。
私はまず、
「全員姿勢を正して、おへそを話している人の方に向けて、口を閉じて、相手の目をじっと見て聞きます。」
このように指導してシーンとした時に、
「これが『静か』です」
と教えます。
(「『シーン』という状態」という言い方も、学年によっては指示が入りやすいです。)
この指導をすると、「シーンとして聞いてください」と言えば、子どもがどうすればいいかわかりますので、すぐに行動できます。
⑶「静かにする」という経験を積む
状態がわかっても、できるようになるには練習の必要があります。
いつも騒がしいのに、たまのイベントで「静かに聞きましょう」といっても無理な話です。
私の場合は、毎日
- 友達の発表
- 先生からの大事な話
- テスト
などの状態を設定し「静かにする」という行為を練習します。
終わりに
大人から見れば当然でも、子どもは騒がしい状態が普通なので静かにできません。
- 「ちゃんと話を聞きなさい!」
- 「人が話している時は黙って聞く!」
と何度も怒られ自信をなくしてしまう子もいます。
そして先生も、子どもを静かにできないと、周りの先生に「きちんと指導をしてください!」と言われ。
参観日に保護者の方から「今年の先生はダメね」と言われることもあります。
「人の話を静かに聞く」という指導は、基本的ですが重要な指導です。
「基本の行動を教える」というのも、1年間の学級運営を考えたとき大事な指導です。
細かい指導の一つひとつを丁寧に教えることが、素敵なクラスを作る第一歩です(^ ^)
※縁あって本を出させていただきました(^ ^)