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書評をいただきました 〜ユニバーサルデザイン学級への6原則〜

 
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こんにちは(^ ^) 以前は小学校で教員、現在は放課後デイサービスで働いている、ともはると申します。 このブログは、私が長年子どもと関わり学んだことを紹介しています。 全国の人に「子どもと関わる仕事の楽しさ」を伝えることが目標です!
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書評をいただきました 〜ユニバーサルデザイン学級への6原則〜

◆紹介

先日、出版させていただいた著書「ユニバーサルデザイン学級への6原則」の書評を、編集していただいた教育報道出版の梶浦真さんのHPで紹介していただきました。

引用の許可をいただきましたので、当ブログでも紹介させていただきます。

 

【書評】

1.「困った子」はどの学級にも現れる

「先生、タイヘンなことになってます。C君とO君が大ゲンカしています!」。現場へ急行すると二人は顔を真っ赤にして、息を切らせてつかみ合っている。「ちょと、あなた達!、何をやっているの!」と声をかけるが、容易につかみ合いは終わらない。

 

  • 「だって、こいつがずるいことするからだよ!」
  • 「かんけーないだろ、ぶっ殺すぞ・・・」

 

何とか二人を引き離し、喧嘩の理由を聞いてみる。実は、O君は友達とトラブルを頻繁に起こしてしまう子だ。

そして、何かにつけて「関係ない、ぶっ飛ばす」という言葉で仲間を威嚇する。

 

こうした子どもが一人いると、学級の人間関係やクラスの雰囲気全体に悪い影響を及ぼしてしまう。

O君が抱える問題は喧嘩っ早いということだけではない。

 

授業中も手遊びをしたり、勉強とは関係がない昆虫の絵を書いていたりする。注意をしても、注意が響いているのかどうか手ごたえがない。このまま注意を繰り返したり、喧嘩のたびに指導をしたりしてもあまり変化は起きそうにない。

さて、こうした「困った子ども」にどう接していけばいいのだろうか。

 

こうした、子ども自身にとっても教師にとっても「困った子」はどの学級にも現れる可能性がある。更に、キレる子、集中力が希薄な子、自分の関心事にしか目を向けない子、嘘ばかりをつく子、責任を他者になすりつけて言いわけばかりをする子、等々、いろいろなタイプの「困った子」も増加する傾向にあると聞く。

 

いったいどうすればこうした「困った子」の問題に対処して行くことができるのだろうか。

 

2.「困った子」にはその子なりのその時の原因や理由がある

困った子起こすトラブルには必ず原因がある。その原因は、一つだけだとは限らない。

 

その子自身の発達や情緒的な傾向に課題がある場合もあれば、周囲の環境との関係や、家庭での生活環境に起因する場合もある。ましてや、子どもの性格や気質は多様であり「こういう子どもにはこう接すれば問題が解決する」という、成功のマニュアルは存在しない。子ども一人一人が持つ個別の認知傾向や情動の傾向を把握しつつ、「困った子の持つ課題」と向き合って行かねばならない。

 

言葉でそう指摘することは簡単だが、実際に困った子のトラブルの現場に出くわした時、どの様な具体的な手を打てるのか。経験や、勘や、コツも大事な要素だが、もう少し理論的であり信頼できる対処法はないものだろうか。「合理的かつ有効な困った子伸ばしの原理」があるとすれば、「困った子」を抱える教師にとっても福音になるであろう。
その福音となる本が

「特別支援の知識で全員を育てる!ユニバーサルデザイン学級への6原則 前田智行 著 (教育報道出版社刊)」

である。

 

この書では、

  • ①  ユニバーサルデザインの原則
  • ②  行動科学の原則
  • ③  障害特性の原則
  • ④  自己肯定感の原則
  • ⑤  感情コントロールの原則
  • ⑥  学級集団の原則

という六つの視点から、どの様な子どもに対して、どの様に接することが有効なのか「理論と具体例」がわかりやすく示されている。応用行動分析の知見や特別支援教育の知見を具体的な子どものトラブル事例と併せて解説。

 

特に興味深いことは、困った子どものトラブルに対する解決の「在り方」も示している点だ。具体的な事例を挙げ、対処法の在り方を示しているため「なるほど、そういう手があったか!」という謎解き感を味合わせてくれる。

 

3.子どもの問題は成長課題でもある

例えば、子ども同士の喧嘩では「謝罪すること」を目標にするのではなく、「仲直りをさせる方法を身につけさせること」だと指摘する。「謝罪して終わる」ということは、もしかすると教師にとっての形式的解決に過ぎないという恐れもある。

 

その場限りの表面的指導に止まらず、深い指導と関わりによって子どもの資質・能力を伸ばす。やがて、トラブルを起こさないというだけではなく、自分からトラブルに向き合う力も育てて行くという考え方だ。子どものトラブルを単なる「事故処理」で済ませてしまうのではなく、子ども自身が自己処理できるように育てて行く。

 

どの様な教師であれ、はじめから「困った子」の対応が巧みだった訳ではない。多様なタイプの「困った子」とやり取りをしながら経験を積み、効果的な対応ができるようになって行ったのであろう。そうして事例を踏まえた経験を摘む上で、筆者の示す「6原則」は経験を構造化するポイントとして正に合理的である。

 

4.`当事者`の強みを生かした説得力ある事例と理論

筆者は教員時代に多様な事例に自らが出会い、子どもと向き合いながら「子どもの課題」を乗り越えていく指導法を研究。その事例と知見を収めたのが、この一冊になった。種明かし的になるので細かくは書かないが、実はこの著者自身も複数の発達障害を抱え、自分の障害や人生と格闘しながら実践を重ねてきたという。それ故、説得力は絶大だ。正に実践家による実践家の為の実践的理論&事例である。

 

困った子を抱える学級の教師は勿論、気になる子を持つ保護者にも是非読んでいただく価値があるだろう。教師と保護者の足並みが揃えば、更なる教育効果を生むであろう。子どもの個性や問題に対する捉え方、そして関わり方を変えたとき、その子の課題は成長の為に必要なステップであったことに気づく筈である。

 

終わりに

 

私自身、初めての出版となるので、このように書評をいただけるのは非常に嬉しく思っています。

 

子どもとの関わりに困っている先生・保護者・その他教育に関わる全ての人に役立てることを目標に書いてみました。

まだまだ未熟な実践家の、拙い文体ではありますが、よろしければご覧ください。

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