子どもに指示をする時のコツ

指示で大事なこと
指示は「誰に」伝えるかが大事です。
相手が「自分に言われている」と思わなければ、聞こえていないのと同じです。
授業中、喋っている子に「静かにしなさい!」と言っても変わらないのは、多くの子が「自分が『静かにする人』だとは思い至らない」からです。
なので、指示をするときは「誰に」を、はっきりさせて声をかけましょう。
◆事例)喋っている子を静かにさせたい場合
まず、
「喋っている人は、静かにしなさい。」
といえば、反応する子が少し増えます。
さらに
「後ろを向いて喋っている人は、静かにしなさい」
のように、より「誰が」をはっきりさせて、声をかけると指示が通りやすくなります。
もっと限定すると、
「◯◯くん、静かにしなさい。」
と言えば、◯◯くん一人には伝わります。
しかし、大人数に指示を伝えたい時は、大勢が全員「自分に言われている」と意識させることが必要です。
そこで、「静かにしなさい」だけでなく
「男の子」
「女の子」
「◯班と◯班」
「班長副班長」
など、伝える相手をはっきりさせると、指示がかなり通ります。
(またこの場合は直接該当しなくても、多くの子に指示が通ることで、結果的に全員に伝わります。)
◆応用
その他の変化球として、
「先生の声が聞こえた人、静かにしなさい」
と言えば、聞こえた時点で、自分だと意識するので、多くの子が指示を聞きます。
あるいは、
「喋っている人、立ちなさい!」
と言えば、「自分だ」と思うと同時に「なんか先生怒ってる!」とプレッシャーを与えて、一気に静かにさせる声かけもあります。(全然怒ってません笑)
また、
「気づいてない人に、教えてあげなさい。」
と言えば、子どもは「自分は気づいている人」だと思っているので、教えてあげようと周りを見て、結果的に静かになります。
終わりに
意外と気づきにくいですが、子どもは先生の声を非常によく聞いています。
しかし、先生が指示をしても「自分が言われている」とは思わないせいで、子どもが動かないことが多々あります。
(大人も、「聞いているけど反応しない」のような対応は良くしますよね。)
結果、先生からすると「子供は話を全然聞いてない!」と思ってしまいます。
そしてつい「うるさい!」「人の話をちゃんと聞きなさい!」などと怒ってしまうことがあります。
「誰が」をはっきりさせ、「今話しかけられてる」と思わせると、授業や普段の声かけでも子供の動きが変わります。
「子供が話を聞いてくれない!」と悩んでいる人がいれば意識してみるといいかもしれません。
一つの方法ですが、参考になれば幸いです(^ ^)
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