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登場人物の気持ちはどう読み取ればいいの?:スイミーと比喩表現

2018/07/11
 
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こんにちは(^ ^) 以前は小学校で教員、現在は放課後デイサービスで働いている、ともはると申します。 このブログは、私が長年子どもと関わり学んだことを紹介しています。 全国の人に「子どもと関わる仕事の楽しさ」を伝えることが目標です!
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登場人物の気持ちはどう読み取ればいいの?:スイミーと比喩表現

比喩の効果

比喩(ひゆ)という言葉の表現技法があります。

比喩は読解や作文で重要になるので、授業で丁寧に教えています。

 

まず、比喩とはなんでしょう?

 

比喩は、物事の状態や様子を、他のものに例えて表す表現です。

  • 「〜のような」
  • 「〜みたいに」

という言葉で使われます。

(これは正確には直喩、上の言葉で使わない比喩を暗喩と言ったります。今回は直喩の指導です。)

 

一般的に比喩は、物事や様子をイメージで伝えることで、わかりやすく相手に伝える技法として使われます。

例えば「笑顔」より「太陽のような笑顔」と言った方がイメージが伝わります。

 

この比喩表現ですが、物語の読解の時は、もう少し踏み込んで指導します。

 

読解における比喩

 

2年生の代表的な物語「スイミー」では、この比喩表現が多く使われているので、物語の読解の時に一緒に指導します。

  • ミサイルみたいなまぐろ
  • にじ色のゼリーのようなくらげ
  • 水中ブルドーザーのようないせえび

のように、比喩表現を使って、スイミーが出会った様々な生き物が紹介されます。

ここでの比喩表現は、

 

  1. スイミーの視点で見た生き物のイメージを表す
  2. スイミーの気持ちを表す

 

という2つの意味があります。

 

①スイミーの視点で見た生き物のイメージを表す

 

<ミサイルみたいなまぐろ>

まぐろは、人間から見るとただの大きい魚です。

しかし、スイミーのような小さな魚から見ると、まさに、まぐろは人間から見たミサイルと同じように感じられるでしょう。

 

<水中ブルドーザーのようないせえび>

これも、小さな魚であるスイミーから見ると、いせえびは人間からみたブルドーザーのように感じます。

 

このように、比喩は登場人物の視点から見たイメージになります。当たり前のようですが、教えないと見た目のイメージだけで捉えて、サイズ感や威圧感のようなイメージが伝わらない可能性があります。

 

②スイミーの気持ちを表す

 

比喩表現は、単に物事の様子をわかりやすくするだけでなく、登場人物の気持ち、心情を表す表現としても使われます。

物語の中でスイミーは、仲間達をまぐろに食べられてしまって、必死に逃げます。

そして一人になって、暗い海の底を泳いでいる時に、不思議な生き物たちと出会います。

最初は「寂しかった」スイミーが、

 

  • にじ色のゼリーのような くらげ
  • 水中ブルドーザーのような いせえび
  • やしのきみたいな いそぎんちゃく

 

などの生き物に出会っていきます。

 

さて、ここで使われている比喩として

  • 「にじ色ゼリー」
  • 「水中ブルドーザー」
  • 「やしの木」

が使われています。

 

なぜこのスイミーはこのイメージをしたのか?

それはこのイメージが直接、スイミーの心情を表しているからです。

 

例ですが、

もしスイミーが怖くて寂しいままなら、くらげは「にじ色のバケモノ」に見えたかもしれません。

いせえびは「岩のかいぶつ」に見えたかもしれません。

このように、マイナスの気持ちの時はマイナスのイメージで表現されるのです。

 

しかし、「にじ色ゼリー」や「水中ブルドーザー」「やしの木」など、マイナスではなく、楽しいプラスの言葉で表されている、ということは、スイミーの気持ちが「寂しい気持ち」から立ち直って、元気になっていることを表している、ということになるのです。

 

比喩は登場人物のイメージ

最初に言いましたが、物語において比喩は登場人物のイメージで表されます。つまり

 

比喩表現=心情の様子

 

ということになります。

 

簡単に言えば、

  • マイナス言葉の比喩=登場人物のマイナスの気持ち
  • プラス言葉の比喩=登場人物のプラスの気持ち

を表していることになります。

 

人間も同じで、楽しい気持ちで見る海と、暗い気持ちで見る海は、異なるイメージに感じることが多いと思います。

 

なので、比喩表現に注目すると、登場人物の気持ちを判断することができます。

 

よく「この時の登場人物の気持ちはなんでしょう?」という「作者でもないのに、わかるわけねーよ!」と言いたくなる問題もあります(笑)

 

そんな時も、比喩表現に注目すると結構判断できたりします(^ ^)

 

作者も・・・

実際、スイミーの作者のレオ=レオ二も、

 

「生き残ったスイミーは、苦しんだが故に、徐々に人生の美しさに気づくようになります。

初めは寂しがっていますが、やがて人生を詩的なものとして眺めるようになったから、生命力と熱意を取り戻すのです。

このところは、私にとっては、とても重要なことなのです。」

 

と書いています。

 

「国語の授業は指導が曖昧でどんな力がついたのかわからない」と言われることが多いです。

しかし、比喩をはじめとした、様々な言葉の表現を一つひとつを教えていくと、子供は徐々に読む力や書く力がついていきます。

 

「国語で何を教えればいいかわからない」ともし悩んでしまったら、表現技法に注目すると良いかもしれません。

 

一つの方法ですが参考になれば幸いです(^ ^)

以上です!

 

PS:

スイミーは、物語自体が面白いですが、翻訳した谷川俊太郎の翻訳力が凄まじいな〜と読んでて強く思います(^ ^)

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