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【特別支援・療育】勉強も運動も苦手な子にはビジョントレーニング

2019/08/07
 
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こんにちは(^ ^) 以前は小学校で教員、現在は放課後デイサービスで働いている、ともはると申します。 このブログは、私が長年子どもと関わり学んだことを紹介しています。 全国の人に「子どもと関わる仕事の楽しさ」を伝えることが目標です!
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ビジョントレーニングとは?

 

ビジョントレーニング とは、簡単に言えば「眼球を鍛える訓練」です。

最近では、ボクシングの村田選手が実践していることで有名になりました。

元々はアメリカ空軍がパイロットの訓練法として開発されたトレーニングでしたが、現在は

  • LDの人の識字能力の向上
  • 運動能力向上

などの研究結果が出ており、特別支援教育においてビジョントレーニング の効果が広まっています。

 

視覚機能とは?

 

そもそも、視覚機能とは何かと言えば3つに分かれます。

①眼球運動

筋肉で目を動かしたりピントを合わせる力です。

  • 対象物を目で追っていく力(追従性眼球運動)
  • 対象から離れている対象へ一瞬でジャンプして見る力(跳躍性眼球運動)
  • 両目の連携(両眼視機能)

上記の3つの力があります。

 

目を動かす筋肉が衰えると、この眼球運動の機能は低下します。

 

②視空間認知

対象物の色や形や位置などを把握する力です。

これは筋肉ではなく、目から入った情報を脳で処理する力です。

 

目から脳に情報が入る、または出る過程に何か困難があると、この視空間認知の力は低下します。

 

③目と体の協応

目で見た情報で判断して体を動かす力です。

目と体の協応する力が弱いと、ドッチボールが飛んできても適切な場所に手が出ないのでボールが取れない、というような現象が起きます。

 

ちなみに、絶対ではありませんが、

  • 視覚優位な人は、目と手の協応が進みやすく比較的器用なタイプ
  • 聴覚優位の人は目からの情報量が少ないので、体の動きと連動しにくく比較的不器用

という傾向があります。

(両方の能力が高い人もいるので、絶対ではなく個人差の範囲内の話です。)

認知特性を知ってレベルアップ!〜視覚優位と聴覚言語優位〜 

 

事例

野球のフライを例にすると、

 

  • バッターが打ったボールを目でおう→眼球運動
  • ボールを見て落下地点を予測する→視空間認知
  • 落下地点に移動し、ボールをキャッチする→目と体の協応

 

このように力を使い分けています。

 

発達障害の人には視覚機能が低い人が多い?

 

近年発達障害を抱える人へビジョントレーニング の効果に注目されるようになりました。

発達障害を抱える人は視覚機能に困難をもつケースが多く、ビジョントレーニング によって勉強や運動の機能改善が期待されているからです。

 

そもそもなぜ発達障害の人は視覚機能に困難をもつことが多いのかというと、

「発達障害は脳機能の障害なので、目から入力された情報処理をする脳機能に困難が付随している」

という説や、

「感覚過敏の影響で発達段階で体幹の力が十分に鍛えられない」

「体幹が弱いと姿勢が悪くなる」

「体のひねりが少なるので、目線が安定しないために視機能も低下している」

という二次的な現象の結果で視覚機能の困難がおきている、など色々な説があります。

 

一説には発達障害の5〜8割の子には視覚機能になんらかの困難があると言われています。

このため、特別支援・療育などでビジョントレーニングを行う意義は大きいと言えます。

 

学習への影響

学習は視覚機能を非常に多く使っているので、視覚機能に困難があると様々な影響が現れます。

 

  • 黒板の字を写すのに時間がかかる
  • 教科書を読んでも字や行を飛ばして読んでしまう
  • 視界のピントが合わないのでぼやけて見えてしまい目の疲労がたまる

 

などの困難が見られます。

そもそも情報の入力は、「目で見る」か「耳で聞く」が大部分です。

その半分に困難があると考えると、影響の大きさは想像できるでしょう。

 

 

トレーニング事例

実際にどんな活動があるのか、いくつか紹介します。

 

◆ナンバージャンプ(眼球運動、数感覚)

 

椅子に座って、数字の書かれた枠を目の前にかざします。

そして、

  • 黄色の1〜10
  • 赤の1〜10
  • 青の斜め5往復
  • 緑の斜め5往復

の順で顔は動かさず、目だけで移動して行きます。

 

枠の向こうに先生が立つと、子どもの目線が見えるので正しく行えているかチェックしながら行うことができます。

 

1日1回30秒〜1分で終わるので、学校や放デイでも、手軽に取り入れることができます。

 

◆ナンバータッチ(眼球運動、視空間認知、目と体の協応、数感覚)

 

  • 白のボードに1〜20までの数字を書く。(ラミネートをしておく)
  • 1〜20の順で見つけたらホワイトボードペンで丸をしていく。(ホワイトボードペンなら劇落ちくんで消えます。)

 

なお、タイムを計っておくと、記録を縮めようと子どもも熱中します。

 

 

◆ナンバータッチ:黒板バージョン(眼球運動、視空間認知、目と体の協応、数感覚、粗大運動)

 

  • ホワイトボードではなく、黒板や大きめのホワイトボードにナンバーを書く
  • ペンは使わず、タッチするだけ
  • タイムを計ると休み時間に子どもが熱中して取り組む

 

視覚機能だけでなく、協調運動機能や粗大運動も鍛えられる活動です。

(黒板に書くときに、子どもが触れるギリギリのところに数字を書くと、運動量がかなり上がります(^ ^))

 

ただ黒板に数字を書くだけででき、友達と楽しみながらできるお手軽トレーニングです。

 

◆ボール運動

 

野球のフライの事例でも紹介しましたが、ボールを使う球技は視覚機能をフルに鍛えられるトレーニングです。

 

実際に欧州では、サッカーやバスケットは視覚機能の改善みならず様々な効果があると研究も進んでいるので、球技を用いた療育スクールも盛んです。

 

私の放課後デイサービスでも、積極的に外でサッカーやドッチボールをして遊びながら、機能改善を目指しています。

 

終わりに

 

色々紹介しましたが、ビジョントレーニングについてもまだまだ研究が進んでいる途中です。

「眼球運動による学力低下には効果があるが、視空間認知など脳内機能の向上には繋がらない。ビジョントレーニングで学力、運動能力が改善したのは2割程度」

という研究結果も見られます。(2割でもすごいですが・・・)

 

一方で、社会性に大きな関係のある、

  • 計画性など司る実行機能
  • 対人関係の構築に大きな影響を与える抑制機能

などの前頭前野の活性化にもつながる、とされる意見もあり、今後の研究が楽しみでもあります。

 

目の前の子どもに合わせて、多様な教育・療育を展開できるよう引き出しは多くしていこうと思います(^ ^)

参考になれば幸いです!

 

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※第2版が販売開始しました(^ ^)

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