困難な学級を担任する際の4つの心がけ

大変な学級
学校には色々な子がいます。
子どもは常に正しい存在ですが、中には先生に反抗したり、信頼関係が築けずトラブルになってしまう子もいます。
当然、全員育てるのが公教育ですから、校内で実力のある先生が担当することになります。
また、実力があると認められた若手の先生も困難な子を担当する場合があります。
特に、現在は団塊の世代の大量退職に伴う大量採用の時代です。職場の半分は20代の若手という学校も少なくありません。
よって、どの先生も実力の向上とともに「大変な子」と呼ばれる子を受けもつ機会が増えます。
しかし私もそうでしたが、引き継ぎで、
「去年はこんなことがあって大変でした・・・」「学級崩壊してて・・・」
という報告を聞くと不安を抱いてしまいます。
よって、計画や心構えをしっかりして臨むべきでしょう。
大変な学級をもったときの心構え
困難のある子に準備なしで臨むのは厳しいので、対策と同時に心構えをつくっておくことが重要です。
以下では、私が困難な子を担任する時の4つの心構えを紹介します。
①先入観をたないようにしよう
年度末の引き継ぎでは色々なことを知らされます。
しかし、「あの子は〜」と先入観をもってはいけません。
子どもたちも新年度は「今年はちゃんとする!」とチャレンジする気持ちをもっているかもしれません。あるいは、前の先生と相性が悪くてトラブルになっていただけかもしれません。
しかし、困難な子と最初から決めつけしまうと、その子自身の良いところも見えなくなってしまいます。
事前情報でレッテルを貼ることなく、自分が感じた印象をまず大事にしましょう。
②保護者と協力しよう
昨年度のことで不安なのは、なにも先生だけではありません。
保護者の方も同様に不安を抱えています。
義務教育の間の子どもの成長は、家庭と学校で半分ずつ担当しています。
「保護者が悪い!学校が悪い!」と対立するのではなく、「一緒に育てていこう!」という協力の意識をもって接することが重要です。
特に保護者が学校に不満をもつ時は、「学校で何をしているかがわからない」という未知の状況がある時に不満をもちます。
学年通信、学級通信、懇談会、個人面談、日々の電話など、子どもの学校の様子を積極的に保護者に伝えましょう。学校の様子がわかれば、保護者の方も安心することができます。
教師と保護者の協力が、子どもの健全な成長の第一歩です。
③トラブルは学校で解決をしよう
子どもは成長途中の未熟な存在ですので、必ずトラブルは起きます。
しかし、先生は子どもと一緒にトラブルに向き合い乗り越えることで、子どもたちの成長につなげることが出来ます。
よって、本来トラブルは悪いものではありません。
なのに稀に学校のトラブルを保護者に連絡して、
「家でもちゃんと指導してください!」
と責任転嫁をする先生がいます。
これは、教師の職務放棄であり責任転嫁と言えます。
学校で起きたことは学校の責任であり、家庭・保護者は関係ないはずです。
よって、学校のトラブルは学校で解決し、保護者には事後報告という形で伝えられるようにしましょう。
もし未解決になったのであれば、先生側の非を認めて協力をお願いしましょう。
教師と保護者が対立しても、何も解決しないのです。
④チャンスだと考えよう
困難な子を担任すると、
- 暴言を吐かれる
- トラブル対応で授業が進まない
- 放課後も対処に追われる
など、現実には辛いこともあるかもしれません。
しかし、困難な子だって好きで暴れたり、暴言を吐いたりしているわけではありません。
自分の現状を正当化しようと、必死に適応した結果「先生から見て『困難な子』」になっているだけなのです。
よって、先生の関わり次第で子どもは必ず変わります。学級経営から授業全てを見直し、その子も安心して過ごせるクラスを目指しましょう。そうして1年が経つ頃には、先生の実力は飛躍的に成長しているはずです。
困難な子の担任は他の誰も得ることができない「成長のチャンス」です。
ピンチを楽しめれば、子どもも「今年の先生は何か違うな?」と思って心を開いてくれるかもしれません(^ ^)
終わりに
「ブラック部活動」「定額働かせ放題」「何でも屋」
など、先生の仕事は過酷なことで有名になってしまいました。
しかし、本来は子どもたちの成長に関われる素晴らしい仕事であり、その価値は今も変わってはいません。
困難な子も、そのままだと社会からドロップアウトする可能性があります。しかし、先生の関わり方次第で人生が180度変わるかもしれません。
前向きに、プラスに捉えていきましょう!以上です!
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※縁あって本を出させていただきました(^ ^)