子どもたち同士で助け合えるクラスにするための学級経営 〜マズローの5段階欲求説より〜

目次
助け合う人間関係を作るために
先生の思い・・・
- 友達が困っていたら助けてあげる
- できないときは「教えて」と言える
子どもには、お互い助け合う姿勢をもってほしいと願います。
しかし、現実はなかなかうまくいきません。
- 困っている子がいても知らんぷり
- 出来ないときは黙りこむ
- 「何でできないの?」と言って喧嘩になる
お互いに助け合う心はなかなか育ちません。
どうすれば、助け合うクラスにできるのでしょうか?
助け合う心を育む方法
そもそも、
- 人を助ける
- 助けを求める
というのは実は人間にとって、簡単ではありません。
大人でも、
- 電車で席を譲ろうとしてできない
- 会議でわからないことがあっても質問できない
など、恥ずかしさやプライドが邪魔をして助け合うことが出来ないケースは多々あります。
にも関わらず、子どもに何も指導せず、助け合いの心を求めてもうまくいくはずがないのです。
クリアしていく順番がある
以前、子どもには満たすべき欲求があるという記事を書きました。
有名なマズローの5段階欲求説です。
助け合うクラスを目指す上でも、このマズロー5段階欲求説が鍵になります。
具体例
ピラミッドの下から考えていくと、助け合う人間関係を作るには、3番目の社会的欲求をクリアする必要があります。
①生理的な問題を取り除く
そのために、まず第一に生理的欲求に取り組みます。
給食や休憩、授業中でのトイレにいける、など生理的欲求が満たされる環境を用意することが大切です。
給食を食べさせない
授業もトイレに行かせない
などの指導をする先生のクラスでは、この段階でつまずくことになります。
②安全な場所にする
2番目に安全欲求を満たす取り組みです。
自分の身に危険が及ぶ環境であれば、他人に注意を払うことも出来ません。
- 先生は体罰、暴言、暴力はしない
- クラスにいじめの目を出させない
など、安全に過ごせる環境を作ることで、この段階はクリアできます。
よって、クラスに喧嘩やいじめの可能性がある場合は、助け合いの大事さを説く前に、安全な環境づくりを優先して行います。
③居場所を作る
3番目に、社会的欲求を満たせるクラス作りです。
これは、子ども一人ひとりに居場所がある状態です。
全員発言、少人数活動、交流型の授業、学び合いなど授業で積極的に交流の機会を作る
係活動、お楽しみ会、クラブ活動、委員会活動、行事実行委員などで参加感、居場所感を全ての子に保証する。
この時に、助け合うことの重要性を教師からも説いていくと、子どもも納得して受け入れることが出来ます。
さらに上の段階に進むイメージは、以下で紹介しています(^ ^)
終わりに
どの先生にも理想のクラス像があると思います。
しかし、いきなり理想を目指しても、実は見えて居ないところでつまずいているかもしれません。
まず理想にゴールするためにどんなステップが大事か一度考えてみると良いかもしれませんね(^ ^)