荒れた学級の子どもたちを取り出し授業をしてみた

依頼
「算数の苦手な子の取り出し授業をお願いします」と言われ、高学年の子を3人を取り出し授業した話です(^ ^)
(身バレに繋がりそうな箇所は、少し変えていますm(__)m)
◆初日
別教室に行くと、
- 机に座らない
- 置いてあるものを投げる
- 備品を盗もうとする
- 黒板で落書きをする
- 喧嘩を始める
etc・・・
「算数ができない」ではなく「教室にいると授業が崩壊する子」の担当になったとこの時点で認識しました。
必死に声かけをして、なんとか席に着かせるが、先生の言うことを聞くという習慣が1mmもないので、「だるい」「先生死ね」「学校行きたくない!」「体育館で遊ぶ!!」と初対面で暴言の嵐。
(「最初は先生の様子を見るために3日間はおとなしい」ってどこの話?と思いながら必死に動き回る)
私が教科書・ノートを開いて今日の授業内容だけでもと思って伝えると、ノートを破って、鉛筆も全て折って爆笑している。
結果、取り出し45分中勉強内容は約30秒で終了。
◆取り出し2回目
教師との関係性が崩壊しているので、まず対話をすることに決める。
そのままだと、暴言の嵐で45分が過ぎる。
暴言が続くと、マイナスの感情で支配されてしまうので、そのほかの、勉強、スポーツ、アニメ、ゲーム、趣味、漫画、恋愛、プラスの雰囲気になる全ての話題でまず話す。
雑談中は、興味のある話題を提示しつつ、少しずつカーストの頂点で暴れているトップの子を「あれ知ってる?」「まだ見てないの?」と小さなマウントをとっていき会話の主導権を握っていく。
トップの子が話を聞いたり、いじられている姿を見て、他の子も徐々に話を聞いてくれるようになる。
結果45分中、40分雑談(暴言などマイナスな雰囲気はほぼ無し)
最後3分だけ、単元の最初の確認問題を行う。
結果、繰り下がりのある引き算、九九、わり算の筆算の仕方など多々理解できていなかったことを確認できた。
(なお、お願いされた教科書の内容には全く触れられていないので素直に謝る。)
◆取り出し3回目
3回目までの間に、休み時間や廊下ですれ違うたびに、アニメやゲームの話+小さなマウントを取り続けておく。
加えて、足し算、引き算、掛け算、あまりのないわり算、わり算の筆算、などミニ問題プリントを用意。
3回目に別教室に移動すると、机上に置いてある足し算のプリントを見る。
「はぁ!なめてんじゃん!」「バカにしてんの?」と言いながらすぐにスタート。解き終わった子に100点を書く(解き方がわかっていれば多少のミスはスルーして、とにかく100点を与える)
そして、引き算、かけ算など身についていない子にはその度、さっと教える。「あっ」「思い出した」と言いながら集中を切らさず、解いてくれる。
- 5分:足し算、引き算の復習(休憩)
- 10分:掛け算、割り算の復習(休憩)
- 10分:割り算の筆算の復習(休憩)
- 10分:本時内容をみんなで確認
と休憩を入れながら進める。
最後は、集中力を保つために、全員立って黒板の前で本時内容の確認をする。
なんとか、本時の内容はできるようにする。(しかし、基礎の計算技能でつまづいている子は、根本的にはまだできない)
最後は、黒板に書いた内容をノートに写して終了。
めあてまとめ一切無しで、ノートはぐちゃぐちゃだけど、なんとか45分間、学習をしてくれた。1、2回目は下ネタも嵐のように飛び交っていたが、3回目はかろうじてゼロでした笑
終わりに
以上のようなことがありました。なんとか勉強ができる目処がついたので、3回目で一旦まとめてみました(^ ^)
一言で言うと疲れました(笑)
もし、何かアドバイスがあればぜひコメントください!
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